• HOME
  • 伝統と文化
  • 長野県ってこんなところ|旅行前に知っておきたい見どころ・グルメ

長野県ってこんなところ|旅行前に知っておきたい見どころ・グルメ

本州のほぼ中央に位置する長野県は、3000m級の山々が連なる山岳県。四季の移ろいが美しく、温泉や星空、信州そばなど旅の見どころ満載です。豊かな自然が育む食文化や地域ごとに異なる風景、そして人々の暮らし。長野県への旅行を計画するなら、まずはこのページで主な魅力をひと巡りしてみましょう。(2025/11/12)

TOP

TOP PHOTO:大町市・鷹狩山展望公園(出典:フィールドデザインギャラリー)
 

01 長野県って、どんなところ?

地理的特徴

AC
長野県地図 出典:イラストAC

長野県は南北に約212km、東西に約120kmと、縦に長い地形が特徴です。北信・東信・中信・南信の4エリアに大きく分かれ、77の市町村で構成されています。市町村数は北海道に次いで全国2位。隣接県は新潟・群馬・埼玉・山梨・静岡・愛知・岐阜・富山の8県で全国最多です。

海に面していない「内陸県」でありながら、3000m級の山々に囲まれた地形から“日本の屋根”とも呼ばれます。北アルプス・中央アルプス・南アルプスの峰々がそびえる壮大な風景。地域によって気候や文化も異なり、多様な風土と暮らしが根づいています。

各エリアの概要を知る
エリアガイド
aria

気候

南北に長く、標高差の大きい長野県は、地域によって気候が大きく異なります。北部は日本海側の影響を受けて雪が多く、特に白馬村や野沢温泉村、志賀高原などは世界的に有名なスキーリゾートです。上質な雪質と雄大な山の景観が、多くのファンを魅了しています。

一方、南部は比較的温暖で、果樹や高原野菜の栽培に適した土地。中央部の松本盆地や上田・佐久盆地は晴天率が高く、雨が少ない地域として知られています。昼夜の寒暖差が大きいため、リンゴやブドウなどの果物が甘く育ちやすいのもこのエリアの持ち味です。

春は花々が咲き誇り、夏は避暑地として多くの人が涼を求め、秋は山々が色づき、冬は雪景色が広がる。四季それぞれの表情がはっきりと感じられるのも、長野県の魅力です。

長野県のシンボル

ライチョウ(県鳥)|リンドウ(県花)|シラカバ(県木)|カモシカ(県獣)
いずれも山岳地帯の自然と深く結びついた存在で、県内各地でその姿やモチーフに出合えます。
▼詳細
長野県公式サイト

02 観光の見どころ

美しい自然景観

長野県には、美ヶ原や霧ヶ峰など、四季折々の自然が楽しめる高原が数多くあります。
標高の高いエリアを走る「ビーナスライン」は、日本屈指の山岳ドライブルートとして人気。山頂から雲海を望める「白馬マウンテンハーバー」(白馬村)や「SORA terrace(ソラテラス)」(山ノ内町)など、気軽に絶景を満喫できるスポットも豊富です。

長野のドライブルート・スポット21選
絶景コースや車で行きたい観光地を紹介
21272_ext_01_0_L
長野で人気の展望台・タワー15スポット
雄大な山並みや田園風景、星空を眺めに行こう
21185_ext_01_0_L
長野の雲海スポット14選
人気の絶景テラスや雲海が見えるホテルなどを厳選紹介
20547_ext_01_0_L

八ヶ岳連峰の中腹から壮大な山岳風景を望む「北八ヶ岳ロープウェイ」(茅野市)や、北アルプスの稜線を間近に感じながら進む「八方アルペンライン」(白馬村)では、雄大な自然を五感で味わえます。

【長野】夏のロープウェイ・ゴンドラ・リフト17選
涼しい雲上の世界へ絶景を見に行こう!
21214_ext_01_0_L

さらに、阿智村や野辺山高原は、日本でも有数の星空観賞スポット。透明度の高い空気と澄んだ夜空の下で眺める満天の星は格別です。

星空デートなら「日本一を冠する長野県の星空トリップ5選」 17413_ext_01_0_L 長野県の星空なら SAドライブデート・名所ツアー・湖畔のキャンプ e.t.c. 隠れ人気スポットをシェアしよう 19461_ext_01_0_L 「長野県は宇宙県」連絡協議会会長・星景写真家 大西浩次さんおすすめの星空スポット案内 21437_ext_01_0_L

アウトドアアクティビティ

豊かな自然を生かしたアクティビティも、長野県の魅力です。
日本百名山のうち29座を擁する“日本一の山岳県”ならではのフィールドで、登山やトレッキングが盛ん。北アルプスや八ヶ岳などの本格ルートから、家族で楽しめる里山ハイキングまで、多様なコースが整備されています。

北アルプス登山のおすすめ10ルート!初級~中級者向けを難易度・体力レベルも合わせてご紹介 20377_ext_01_0_L 八ヶ岳登山にチャレンジ!初心者・中~上級者も楽しめる9ルートを難易度・体力レベルも合わせてご紹介 20417_ext_01_0_L マイカーなしで登山・トレッキング!電車で行ける長野県の低山・里山 00_TOP

キャンプ場の数も全国トップクラスで、森や湖畔、星空の下など、さまざまなロケーションに位置します。近年はグランピング施設も増え、気軽に自然を満喫できるスタイルも人気です。

キャンプ×温泉 温泉併設~徒歩5分以内のキャンプ場11スポット TOP-Mar-24-2025-03-59-14-4058-AM 自然を満喫!木曽エリアのキャンプ場10カ所まとめ top 長野でグランピング! カップル・ファミリーにオススメのドームテントや温泉併設など10施設をピックアップ id19454

また、長野県は科学的に“森林浴によるリラックス効果”が実証された「森林セラピーⓇ基地」の認定数が日本一。各所で専門のガイドとともに森を歩くプログラムが用意され、心身をリセットする癒やしの時間を過ごせます。
▼詳細
長野県公式サイト

カヌーやパラグライダー、渓流釣りなど、多彩なアクティビティが楽しめるのも長野県ならでは。四季折々の自然を全身で感じながら、思い思いのアウトドア体験を満喫してみてください。

長野のアウトドアスポット12選!家族で大自然が満喫できるスポットをご紹介 20374_ext_01_0_L 水上散歩を満喫!長野でカヌー・カヤック体験ができるスポット12選 20411_ext_01_0_L 初めてでも楽しめる!長野県のパラグライダー・タンデムフライト体験スポット9選 17649_ext_01_0_L
>>目次に戻る

美術館と博物館

長野県は、美術館・博物館の数も全国1位(※)。自然と文化が共存する環境のもと、芸術や学びにふれられるのも魅力です。各地に個性豊かな施設が点在し、作品だけでなく建築や周辺環境も含めた“空間そのもの”を味わえます。

松本市の「松本市美術館」では、世界的アーティスト・草間彌生の作品を常設展示。ガラス越しに北アルプスを望む明るい館内で、独自の色彩と造形の世界を堪能できます。
安曇野市の「碌山美術館」では、彫刻家・荻原碌山の作品を展示。赤レンガ造りの建物は緑に映え、芸術作品のような佇まいです。

北信・小布施町にある「北斎館」は、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の専門美術館。晩年を過ごした小布施ゆかりの作品を中心に展示し、北斎の創作意欲と信州の風土の関わりを感じられます。

上田市の「サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)」は、コンサートホールや劇場を併設した複合施設で、地元作家から国内外のアートまで幅広い企画展を開催。軽井沢の「軽井沢ニューアートミュージアム」では、四季の自然を背景に、現代アートの新たな潮流と出合えます。

南信の「飯田市美術博物館」では、美術・自然・天文の3分野を横断的に展示し、地域に根ざした多様な文化を一度に体験することができます。

(※)「しあわせ信州」長野県産業労働部 営業局 『データで知る信州』参照

博物館・美術館の数が日本1位!?おさえておきたい!長野県の博物館・美術館リスト 19400_ext_01_0_L 親子の感性と絆を育む絵本館・美術館 児童文学をめぐる長野の旅 18395_ext_01_0_L 坂城町『鉄の展示館』で、こだわり光る刀剣の魅力に触れてみよう 21438_ext_01_0_L

温泉

湯量豊富な長野県は、温泉地の数が全国2位、温泉を利用した公衆浴場数では全国1位を誇ります(※)。山間に湧く秘湯から情緒あふれる温泉街まで多彩な湯処がそろい、旅のスタイルに合わせて選べるのが魅力です。
(※)環境省・温泉利用状況より

長野の温泉街・温泉地まとめ 19599_ext_01_0_L

北信の「渋温泉」「野沢温泉」では、石畳の温泉街にレトロな旅館が並び、昔ながらの風情が残ります。渋温泉は9つの外湯を巡る「九湯めぐり」が名物で、すべてに足を運ぶと幸運が訪れるといわれる湯巡りの名所。一方の野沢温泉は共同浴場が13カ所も点在し、地元の人々の暮らしに溶け込んでいます。冬はスキー客でにぎわう人気の温泉地です。

『街並み』のフォトグラファーと廻るフォトジェニックな湯田中渋温泉郷 17836_ext_01_0_L 野沢温泉の観光スポット8選
春夏秋冬楽しめるおすすめスポットをご紹介
20579_ext_01_0_L

中信では、松本市郊外の「浅間温泉」「白骨温泉」、諏訪湖畔に湧く「上諏訪温泉」「下諏訪温泉」が名湯として知られています。いずれも歴史ある温泉地で、城下町や湖畔の風景とともにのんびり過ごせるのが魅力。アルプスを望む露天風呂や、街歩きの途中で立ち寄れる足湯などで、旅情たっぷりの時間を満喫できます。

白骨温泉で日帰り入浴ができるスポット4選!日帰り温泉・旅館の立ち寄り湯・混浴可能な施設などを紹介 20868_ext_01_0_L

東信の「戸倉上山田温泉」(千曲市)は、明治時代からの湯治場として栄えた温泉街で、硫黄を含むやわらかな湯が特徴。善光寺参拝とあわせて足を運ぶ人も多くいます。

南信の阿智村にある「昼神温泉郷」は、とろみのある泉質で“美人の湯”として知られ、肌をやさしく包み込みます。星空観賞や地元の食とあわせて滞在を楽しむのもおすすめ。

昼神温泉周辺の観光スポット10選
桃源郷のような花桃や日本一の星空を見に行こう
20871_ext_01_0_L

雪見露天や湖畔の湯、街歩きの途中に立ち寄る日帰り湯など、長野県の個性豊かな温泉文化は、旅の楽しみをいっそう深めてくれます。季節ごとに変化する自然とともに、心も体も温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

【エリア別紹介】長野県の人気宿12選
温泉や旅館でくつろぐ信州の旅
0_TOP・12
美食名湯の宿 id20481

ウィンタースポーツ

冬の長野県は、国内屈指のウィンタースポーツ天国。1998年(平成10年)の長野冬季五輪の舞台としても知られ、県内には78カ所(※)のスキー場が点在。スキーやスノーボードはもちろん、雪上を歩くスノーシューや迫力のスノーモービルなど、体験の幅も広がっています。
(※)2025年11月現在

ファミリーで楽しめるゲレンデ情報から、初心者にも安心の雪遊びスポット、癒しの温泉地まで、冬の信州をご紹介 banner1 (1)

寒冷地ならではの自然現象「氷瀑(ひょうばく)」や「氷柱」も、冬の見どころの一つ。須坂市の「米子大瀑布」や乗鞍高原の「三本滝」、木曽町の「白川氷柱群」などでは、厳冬期に滝が凍りつき、幻想的な氷の造形美を間近に鑑賞できます。

長野県の氷瀑・氷柱スポット8カ所
厳しい寒さが創り出す自然の芸術を見に行こう
00_TOP-1

雪景色の中で温泉に浸かるニホンザルが人気の「地獄谷野猿公苑」(山ノ内町)も、冬の長野県を象徴する名所。湯けむりに包まれた“スノーモンキー”たちの姿は、訪れる人々を癒やしてくれます。

地獄谷野猿公苑
外国人もほっこり。こんなお猿、見たことない!
12212_ext_01_0_L

03 食の楽しみ

果物と高原野菜

昼夜の寒暖差が大きく、日照時間にも恵まれた長野県は、“果物王国”としても知られています。標高の高い盆地や山麓で育つ果物は、甘みと香りが凝縮され、全国的にも高い評価を得ています。県内ではリンゴ・ブドウ・モモ・ナシ・プルーンなど、季節ごとにさまざまな味覚が登場。特に秋の収穫シーズンは、果物狩りを楽しめる観光農園が各地でにぎわいを見せます。

代表的な産地は、リンゴが長野市や中野市周辺、ブドウが東御市・塩尻市、モモやナシは飯田市。県内各地の果樹園では、食べごろの果実をその場で収穫でき、ジューシーな味わいを堪能できます。

果物狩りの時期まとめ
旬をチェックしてフルーツ狩りを楽しもう
19569_ext_01_0_L
長野県は、フルーツ王国 そのおいしさの秘密と楽しみかた 17662_ext_01_0_L

一方、標高1000m前後の冷涼な気候を生かして栽培される高原野菜も、長野県を代表する味覚です。佐久市や原村、軽井沢町、南箕輪村などでは、シャキシャキとしたレタスやキャベツ、甘みの強いトウモロコシが夏の名物。朝採れ野菜を並べる直売所や道の駅も多くあります。

長野県民は〝もろこしドライブ〟好き!? 甘さ抜群! 旬のとうもろこし 18429_ext_01_0_L 採れたて新鮮野菜がおいしい!夏に行きたい長野県の農家レストラン 21223_ext_01_0_L

自然の恵みをその場で味わう体験は、長野旅ならではの贅沢です。季節の移ろいとともに変わる果物や野菜の味を、ぜひ現地で確かめてみてください。

郷土料理

長野の食文化を語るうえで欠かせないのが「信州そば」。冷涼な気候と清らかな水がそばづくりに適しており、古くから各地で受け継がれてきました。特に有名なのが戸隠、安曇野、松本などのそば処。中でも戸隠そばは、日本三大そばの一つに数えられ、独特の盛り方「ぼっち盛り」と強いコシが特徴です。風味豊かな手打ちそばを味わえる名店が県内各地に点在し、旅の目的にもなっています。

千差万別の〝長野限定〟が魅了する奥深い信州そばの世界へ 19705_ext_01_0_L そばの極意を信州で体感する。 こねて、打って、食べる 「そば打ち体験スポット」 19720_ext_01_0_L

地元の家庭料理として親しまれてきた「おやき」も郷土の味。小麦粉やそば粉で作った皮に、季節の野菜や山菜、あんこなどを包み、蒸したり焼いたりして仕上げます。具材や調理法は地域によってさまざまで、素朴ながら奥深い味わいが魅力。長野市・小川村・飯山などでは、古民家風の店や体験施設で“おやき作り体験”も楽しめます。

長野の郷土料理(ソウルフード)「おやき」を作ろう!おやき作り体験ができる7スポット 00_TOP (1)

さらに、長野県は全国有数の酒どころ。各地の蔵元で造られる日本酒は、山の伏流水を仕込み水に使い、信州の四季を表現した限定酒や、地域ごとに異なる個性が魅力です。ワイン造りも盛んで、塩尻市や東御市などのワイナリーでは、畑の見学や試飲を通じて“信州ワインバレー”の魅力にふれることができます。

長野の酒蔵を巡ろう!駅から徒歩15分以内&試飲&見学ができる酒蔵10ヵ所 21464_ext_01_0_L 長野県産ワイン「NAGANO WINE」の魅力|特徴とソムリエ厳選・お酒を飲まない人も楽しめるワイナリー TOP-1

長野県の郷土料理は、厳しい自然と豊かな恵みの中で育まれた“暮らしの知恵”そのもの。地域ごとに少しずつ異なる味を巡りながら、食を通して長野の風土と人の温もりを感じてみてはいかがでしょう。

長野の名物15選!長野県のご当地グルメを紹介 19155_ext_01_0_L 長野のお土産ならコレ! Twitterフォロワーに聞いたおすすめ土産15選 19815_ext_01_0_L 【長野のお取り寄せグルメ】人気ランキングTOP20 20622_ext_01_0_L

04 主要都市からのアクセス

長野市方面へ

●車の場合
東京方面からは関越自動車道・上信越自動車道を経由して約2時間半〜3時間。
名古屋方面からは中央自動車道と長野自動車道経由で約3時間半、大阪方面からは約5時間が目安です。

●公共交通機関の場合
東京駅から北陸新幹線で約1時間40分(最速1時間20分)。
名古屋駅からは特急「しなの」で約3時間、大阪方面からは新幹線と特急を乗り継いで約4時間。
金沢からは北陸新幹線で最速1時間5分です。

長野市公式サイト

松本市方面へ

●車の場合
東京方面からは中央自動車道・長野自動車道を経由して約2時間半〜3時間。
名古屋方面からは長野自動車道経由で約2時間半です。

●公共交通機関の場合
新宿から特急「あずさ」で約2時間30分、東京駅から北陸新幹線経由で約2時間10分。
名古屋駅からは特急「しなの」で約2時間。

松本市公式サイト

飯田市方面へ

●車の場合
名古屋方面から中央自動車道を利用して約1時間15分。
東京方面からは中央自動車道経由で約3時間10分、大阪方面からは約3時間25分が目安です。

●公共交通機関の場合
名古屋駅からJR飯田線で約3時間、東京方面からは高速バスで約4時間〜4時間30分。
また、新幹線と高速バスを組み合わせる場合、東京〜名古屋間を新幹線で移動し、名古屋から飯田まで約3時間30分で到着します。

飯田市公式サイト



文:松尾 奈々子

 

閲覧に基づくおすすめ記事

MENU