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新しいジブン発見旅ー櫻井麻美さんのニチコレ(日日是好日)
第6話「おうちで楽しむ旅気分 お取り寄せスイーツを堪能しよう」

おうちでのひとときを、長野のお取り寄せスイーツと共に過ごしてみよう。いつもとは違う贅沢な時間を味わう絶品をご紹介。

更新日:2022/04/01

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おうちから、旅へ出よう

旅に自由に出られなくなってしばらく経つ。それまではあまり家でのんびりすることがなかった私も、家での過ごし方がだいぶ得意になった。慣れ親しんだ近所を散歩するのも、楽しい。ちょっと凝った料理を作ってみたり、模様替えをしたりするのも、家ならではのイベントだ。

“旅は遠くに行けば行くほど特別になる”

今まではそんなふうに感じていた。でも、最近は違う。旅が与えてくれるもの。きっと人それぞれ違うが、私にとって、旅は非日常的体験を与えてくれる存在だ。いつもと違う体験。そう思えば、普段は食べない異国の料理を食べたり、今まで知らなかった道を歩いたりするのだって、“旅”と言えるのではないだろうか。

“どこにいたって旅に出ることができる”

自由に移動できない今だからこそ、そう言いたい。旅は、もっと自由でいい。気ままに始めて、気ままに終わる。どんな近所だろうと、いっそ移動しなくたっていい。そこにいつもはない景色があって、非日常の体験ができるのならば。

とはいえ、そのようなものを全て自分で作るのはなかなか骨の折れる作業である。なおかつ、その作業や体験に慣れてしまっては、ただの手間がかかる日常になってしまう。それでは意味がない。そこで私は思いついた。

「そうだ、お取り寄せをしよう。」
簡単なことだ、非日常を家に呼べばいいのだ。高級な食事でもいいが、やっぱりここはスイーツだ。なぜなら、“スイーツ”という言葉を口から発するだけでそれはもう、一種の非日常なのだから。長野にはたくさんのおいしいスイーツがあふれている。そんな中から、好きなものを選べるとは…家にスイーツが届く前から、そわそわしてしまうのだった。

信州松本 老舗『開運堂』の愛される味〈白鳥の湖〉

 

型押しの白鳥がかわいらしい

缶を開けた時にふんわり香る匂いがたまらない

美しい缶の絵には長野の冬が描かれている

缶入りのお菓子は、なぜこんなにも心をくすぐるのだろう。その美しい模様が描かれた蓋を開ける瞬間には毎度、子どもの頃のように歓声を上げてしまう。紙の箱では味わえない、あのずしりとした質感がたまらなく好きだ。

明治17年から130年余り続く老舗、松本にある『開運堂』。数ある商品の中でも人気が高い〈白鳥の湖〉は、缶入りのソフトクッキーだ。冬山の湖に白鳥が羽ばたく様子が描かれたその缶の美しさはもちろん、中に入っているクッキーの型押しもレトロな感じがかわいらしい。何より一番の特徴は、その繊細さ。クッキーよりも落雁に近い食感で、持つときにも壊れないようにそっと手を添えて、優しく口まで運ぶ必要がある。さくっと一口食べれば、あっという間に舌の上でさらさらとほどけて、口の中に広がっていく。そして、何もなくなった頃にふんわりとシナモンの香りが鼻を抜けるのが、とても上品な後味だ。大切に、味わいながら時間をかけて楽しみたくなるお菓子。おのずとこちらの仕草も、みやびやかになった気すらする。

実は〈白鳥の湖〉は人気が故に、なかなかお取り寄せが難しい。私も最初に通販サイトを見たときには品切れとなっていて、「これは絶対に手に入れなければならない。」と、めらめら闘志が燃えた。(2021年1月現在、1週間に1度ほど少量の入荷をしているようだ。)この過程があるので、家に届くまでの間、どんどんと期待値が上がる。(缶を開けた時の歓声も大きくなる。)このお菓子はそういった並々ならぬ期待をも上回る商品なのである。一口食べてみれば、なるほど、人気の理由が分かる。

それにしても不思議だったのは、食べた瞬間になんだか懐かしい気持ちになったこと。初めて食べたお菓子なのに、故郷に帰った時のように、ホッとする。お菓子と一緒に届いたお店のパンフレットには、こんな一文が書かれていた。

“菓子は地方文化の象徴と言われます。京にも江戸にも影響されず、信州の豊かな風土と人情に育てられた独自の味わいを守ってゆくことが、開運堂の使命であると信じております。”

作り手の心が体現されているからこそ、人々の心を掴むお菓子なのであった。

『開運堂』
https://www.kaiundo.co.jp/

 

すべての人に食べる楽しみを 『CoCo ChouChou(ココシュシュ)』〈ヴィーガン生チョコレート〉

 

華やかな見た目は見ているだけで満たされる

箱もおしゃれなのでプレゼントにも最適

包みを開いた瞬間に目に飛び込んでくる美しさ

甘いものは好きなのだが、食べた後にほんのり残る罪悪感がどうにも居心地悪い。食べ過ぎてはよくない、でも食べたい、そんな頭の中の葛藤と闘いながら、結局は目の前の誘惑に手を伸ばしてしまう。(もしかしたらこれは理性を呼び起こすための儀式なのかもしれない。)なぜ好きなものを口にするのに後ろめたさを感じなければならないのか、と開き直ってみたくもなる。何も気にせずに食後の余韻を楽しむためにはどうしたらいいのだろうか…

そんな要望に応えるのが、『CoCo ChouChou』の商品だ。アレルギーや食の禁忌がある人、健康や美容に気を使っている人、すべての人においしさを楽しんでもらいたいという理念に基づき作られている、いわゆるギルトフリー(罪悪感を感じない)なお菓子である。その中でも冬にもぴったりなのが“ヴィーガン生チョコレート”だ。

まず魅力的なのは、その見た目の華やかさである。ドライフルーツやナッツ、花びらが散らされたチョコレートは、このまま飾っておきたくなるくらい美しい。額縁に入れて部屋の壁に飾って、ずっと眺めていたいくらいだ。健康に配慮された商品でも、このように見て楽しむという体験ができるのがとてもうれしい。お菓子に関しては特に、精神的な満足感が求められるからこそ、見ただけで心が躍るような印象はやっぱり大切なのだ。

もしかしたら、ヴィーガン商品は味気ない、と考える人も少なくないかもしれない。そんな人にこそ、ぜひ食べてほしい。とろけそうに軟らかいその一粒を口にすれば、チョコレートの濃厚な風味が口いっぱいに広がる。そこにフルーツやナッツのアクセントが加わって、とてもリッチな食べ応えだ。カシューナッツミルクでコク、メープルシロップで甘みを加えているので、罪悪感も少ない。おいしくて、ヘルシーとくれば選ばない理由はないだろう。そう、今やヴィーガン商品はどんどん進化しているのだ。見た目にもおしゃれな商品が沢山あるので、男女問わず、贈り物にもおすすめしたい一品だ。

『CoCo ChouChou』
https://chouchou-sweets.com/

 

『市田柿の店「柿八」』が織りなす魅惑のスイーツ〈市田柿フロマージュ〉

 

特別な時間を演出する一品

ワインやウイスキーなどお酒のお供にも

シンプルなパッケージも良い

柿とチーズの組み合わせを思いついた人は、ノーベル賞をもらうべき。その2つの食材を初めて同時に口に入れた時、私はとっさにそう思った。そもそも凡人には思い浮かばない組み合わせである。生ハムとメロンのように、かけ離れているのに、不思議と相性が良い。それが何回食べても不思議で、病みつきになってしまう。

江戸時代の初期、寛永5年(1624~1644年)から続く、南信で時代と共に歩んできた『戸田屋』。その通販専門店である『市田柿の店「柿八」』でも高い人気を誇る〈市田柿フロマージュ〉は、外せないお取り寄せスイーツだ。普段あまり甘いものを食べない人でも、ワインやウイスキーと合わせて、おつまみとして楽しめる。

お菓子、という言葉よりも、料理、という呼び方がなんだかふさわしい。コース料理の一品として出てきても、何ら違和感がないほどの存在感は、贅沢な時間を演出するのにはもってこいだ。ひとたび口に入れれば、その濃厚な舌触りや柿そのものの凝縮された甘さ、チーズの爽やかな酸味の調和に驚かされる。初めて食べる味に出会うと、自然と顔がほころんでしまうものだ。まだまだ、この世界には私の知らない味がある。未知の世界の扉を一つ開けることができたような嬉しさが、胸の奥からこみ上げてくる。

手塩にかけて育てられた市田柿を味わっていると、古くから変わらない伊那谷の風景である、軒先に柿を吊るす「柿すだれ」が頭の中にぼんやりと思い浮かぶ。斬新さだけでなく、昔から大切にされてきたその味を伝え続けるという理念を感じるようである。小さな一切れから広がるその味は、まさに時間や空間を飛び超えるような体験をもたらしてくれるのだった。

『市田柿の店「柿八」』
https://ichidakaki.jp/SHOP/KA58101.html

『戸田屋』
http://www.todayanet.com/feature/

 

お気に入りのスイーツと共に見る旅の景色

 

ひとしきりお取り寄せスイーツを食べた後に、こんなにも幸せな気持ちにしてくれるその存在に改めて驚かされている。毎日の変わらない生活の中に、いつもとは違う贅沢な気持ちや心のゆとりを与え、私たちを満たしてくれる。そこに秘められた可能性に、興奮すら覚える。

長野には、たくさんの個性的なスイーツがある。どれも愛おしく、選ぶのに一苦労だ。豊かな土地から生まれる味を堪能しながら、できたら少し目を閉じてみて欲しい。そこにはきっと、素晴らしい旅の景色が浮かんでくるはずだ。

 

 

取材・撮影・文:櫻井麻美

 

 

 

<著者プロフィール>
櫻井麻美(Asami Sakurai)
ライター、ヨガ講師、たまにイラストレーター
世界一周したのちに日本各地の農家を渡り歩いた経験から、旅をするように人生を生きることをめざす。2019年に東京から長野に 移住。「あそび」と「しごと」をまぜ合わせながら、日々を過ご す。
https://www.instagram.com/tariru_yoga/

 

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