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秋の信州で新そばを味わおう!長野県の「新そば祭り」をピックアップ

長野の郷土料理といえば「信州そば」。収穫されたばかりの新そばは夏と秋に楽しめますが、特に“秋の新そばシーズン”には県内各地で「新そば祭り」が開催されます。旬の味覚を堪能する絶好の機会。今回は長野県内の「新そば祭り」を特集でご紹介します。
風味豊かな秋の新そばを心ゆくまでお楽しみください。

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TOP PHOTO:©戸隠そば祭り実行委員会
 

イベント等の開催日程や内容等は変更となる場合がございます。最新の情報は各施設や主催団体、現地観光協会等にお問い合わせください。
 

01 戸隠そば祭り(長野県長野市)

およそ1ヵ月にわたり開催される『戸隠そば祭り』。中でも「戸隠そば献納祭」は、秋の新そばをその場で打ち、戸隠の大神様に奉納する儀式です ©戸隠そば祭り実行委員会

日本有数のそば処として知られる長野市戸隠。戸隠山の麓・標高1,000m以上に位置し、昼夜の寒暖差が大きく、朝霧が発生しやすい環境は、ソバ栽培に適しています。良質なそば粉と伝統の技で打ち上げたそばを清冽な水で締め、一人前を5~6束にまとめた「ぼっち盛り」という盛り付け方で提供します。そばを盛るのは地元名産の戸隠竹細工のざる。ソバの生産から製粉、そば打ち、そばざるの制作まで地域で一貫して行われているのが「戸隠そば」の特徴です。

「戸隠そば」の歴史は、平安時代に戸隠山で修行した修験者の唯一の携帯食がソバだったことに始まるといわれます。地元に残る文献には江戸時代、麺状の「蕎麦切り」が振舞われていたとの記述が。以降、参詣者のもてなし食として宿坊で供されるようになり、昭和初期の観光道路開通を機にそば店が続々と開店。その名が広まりました。

50年以上前から開催される『戸隠そば祭り』は、神様に実りへの感謝を奉告し、また一年、収穫に恵まれ商売が繁盛するように願うのが本義。その昔、法師が戸隠の神様にソバを供えた事象に由来する伝統的な儀式「戸隠そば献納祭」を中心に、約1ヵ月にわたり秋の新そばシーズンを祝い楽しむ企画が催されます。

01-1 お焚き上げ神事

そば道具などを焚き上げる『お焚き上げ神事』 ©戸隠そば祭り実行委員会

『戸隠献納祭』の前日、古くなったそば道具やそばざるなどを感謝を込めて焚き上げる『お焚き上げ神事』が執り行われます。焚き上げられる品の中には新そばが入荷した際、軒先に吊るす戸隠竹細工「そば玉」も。神事の後には地元の子どもたちが獅子舞を披露し、祭りのムードを高めます。

【INFORMATION】

【イベント名】お焚き上げ神事
【会場】戸隠神社中社大鳥居前(☞Google Maps
【日程】10月31日(火)16:30~
【問い合わせ】(一社)戸隠観光協会(電話:026-254-2888)
【詳細】☞公式サイト

01-2 戸隠そば献納祭

『戸隠そば献納祭』では、白装束を着た「こね」「のし」「きり」の三役が献納するそばをつくります ©戸隠そば祭り実行委員会

戸隠神社の御祭神に秋の新そばを奉納する『戸隠そば献納祭』。実りに感謝し、今後一年の商売繁盛などを祈願する儀式です。ハイライトは、白装束に身を包んだそば店主の代表者3人が「こね」「のし」「切り」役となり、自分たちの手で育てた戸隠産のソバを使い打つ「蕎麦切謹製(そばきりきんせい)」。打ち上がったそばは、そば粉や地元特産品などと一緒に戸隠神社の御祭神のもとへ運ばれます。

社殿で神事が執り行われた後、お祓いを受けたそば粉で打たれた「献納そば」が対象店で提供開始。各店15食限定で『戸隠そば献納祭』当日もしくは翌日にしか食べられない一品です。

「蕎麦切謹製」で打ち上げたそばやそば粉などは行列により戸隠神社御祭神の御前へ運ばれます ©戸隠そば祭り実行委員会

【INFORMATION】

【イベント名】戸隠そば献納祭
【会場】戸隠神社中社(☞Google Maps
【日程】11月1日(水)9:00~
【問い合わせ】(一社)戸隠観光協会(電話:026-254-2888)
【詳細】☞公式サイト
【備考】「献納そば」の提供日は店舗によって異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。

01-3 新そばの半ざる食べ歩き

ざるそば一人前の半分の量を3店舗で食べ比べできる『新そばの半ざる食べ歩き』 ©戸隠そば祭り実行委員会

期間中の平日限定で開催する『新そばの半ざる食べ歩き』。チケットが3枚綴りになった専用ブックを購入すると、対象のそば店22店舗のうち3店舗で、ざるそば一人前の半分の量(=半ざる)が楽しめる企画です。また、半ざるを食べると1店舗につきスタンプ1個が捺印され、3個集めると年越しそばが当たる抽選に応募することができます。

専用ブックは対象そば店や「戸隠観光情報センター」、「商工会 戸隠支所」、「アルピコ交通 長野支社 長野駅前総合案内所」で購入可能。イベント期間前半は混雑が予想されるため、期間後半(11月15~24日受け取り分)に利用する分はネット予約も受け付けています(予約は11月22日まで)。チケットは半ざる食事券以外にも1枚550円(税込)の金券として、加盟土産店など計3施設で利用することができます。また「戸隠観光情報センター」で乾麺セットと交換も可能。

【INFORMATION】

【イベント名】新そばの半ざる食べ歩き
【会場】戸隠エリア内のそば店22店舗
【日程】11月6日(月)~11月24日(金)の平日 ※休日、11月23日(木・祝)は実施なし
【問い合わせ】(一社)戸隠観光協会(電話:026-254-2888)
【詳細】☞公式サイト
【備考】1冊を複数人で利用不可 ※小学生以下に限り親子での利用可
【自宅で新そばを味わいたい方へ。そばの通信販売実施店】
大久保の茶屋大久保西の茶屋とんくるりん仁王門屋山口屋そばの実奥社前なおすけ手打ちそば岳おみやげ処 宝泉徳善院蕎麦宿坊 極意おびなた戸隠松本製麺戸隠手打ち蕎麦職房 華蕎

02 おたり新そば祭り(長野県小谷村)

開催会場の一つ「そば処ふるさと」では、ざるそば普通盛りと大盛りを50円引きで提供 ©(一社)小谷村観光連盟

長野県の最西北部に位置する「小谷村」では、10月上旬から11月下旬にかけて『おたり新そば祭り』が開催。そばやそばスイーツを食べてスタンプをゲットし応募すると、抽選で宿泊補助券や小谷村産のそば殻まくらなどが当たるスタンプラリーが実施されます。スタンプがもらえる対象店は小谷村内のそば店やカフェなど計10店舗。イベントは記念すべき20回目(2023年)を迎えました。

期間中「そば処ふるさと」は、秋の新そばを使ったざるそばを50円引きに。「そばの花」は九割そばや漬物・そばの薄焼き・そばゼリーのセットに揚げそばを付ける他、数量限定でそば茶をプレゼント。店舗ごとに特典を用意して秋の新そばシーズンを盛り上げます。※各店で実施する内容・特典は、公式サイトでご確認ください。

「そばの花」では、そばに漬物・そばの薄焼き・そばゼリー・揚げそばが付く盛りだくさんなメニューを用意 ©(一社)小谷村観光連盟

【INFORMATION】

【イベント名】おたり新そば祭り
【会場】小谷村内のそば店やカフェなど10店舗
【日程】10月7日(土)~11月26日(日)※実施期間は店舗によって異なる
【問い合わせ】(一社)小谷村観光連盟(電話:0261-82-2233)
【詳細】☞公式サイト
【備考】スタンプラリー実施期間や時間は店舗によって異なります。詳細は公式サイトをご確認ください。
【自宅で新そばを味わいたい方へ。そばの通信販売実施店】
サンテインおたり ※スタンプラリー対象店からピックアップ。通信販売での購入はスタンプラリーの対象となりません。



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03 ぐるっとそば処・農産物直売所スタンプラリー(長野県大町市)

スタンプラリーの台紙は公式サイトからダウンロードしてもOK ©大町市地産地消事業実行委員会

長野県の北西部・北アルプスの麓に広がる大町市。標高が高く冷涼な気候と清らかな雪解け水によって、風味豊かなソバが育まれます。10月から11月末までは、秋の新そばや野菜など旬の味覚を楽しむ企画『ぐるっとそば処・農産物直売所スタンプラリー』を開催。大町市内の対象26店舗でスタンプを集め応募すると、抽選で地場産品が当たる企画です。

対象店はそば店に限らず、農産物直売所も含まれます。そばの食事の他、乾麺などの商品の購入、そば打ち体験、農産物の購入で1店舗につきスタンプ1個をゲットすることができます。スタンプ台紙は参加各店舗に設置の他、公式サイトからもダウンロード可能。スタンプを集め、最終店舗に台紙を提出し、応募完了となります。

【INFORMATION】

【イベント名】ぐるっとそば処・農産物直売所スタンプラリー
【会場】大町市内のそば店や農産物直売所など26店舗
【日程】10月1日(日)~11月30日(木)
【問い合わせ】大町市地産地消事業実行委員会事務局(電話:0261-22-0420・内線632)
【詳細】☞公式サイト
【備考】参加店舗は変更になる可能性があります。営業時間や期間の確認は各店舗へお問い合わせください。
【自宅で新そばを味わいたい方へ。そばの通信販売実施店】
小沢製麺所倉科製粉所
※『ぐるっとそば処・農産物直売所スタンプラリー』対象店からピックアップ。通信販売での購入はスタンプラリーの対象となりません。

04 新そば味わい祭り(長野県山形村)

山形村の特産・長芋を合わせた「やまっちそば」は、食感のコントラストが楽しめる一品 ©山形村観光協会

長野県中西部の山形村には15軒のそば店が点在。中でも約500mの通りに7軒のそば店が連なる「唐沢そば集落」は、昔からソバの製粉が行われていた地域として知られています。最近はざるそばの他、山形村特産の長芋を麺状に切ってのせた「やまっちそば」も提供され、人気を呼んでいます。

秋の新そばシーズンに合わせ、11月上旬から下旬にかけてスタンプラリー企画『新そば味わい祭り』が開催。期間中、対象のそば店で食事や商品購入などの会計1,000円ごとにスタンプ1個を捺印し、スタンプを5個集めた台紙は次回、対象店で500円の割引券として使用することができます(割引券利用期間は2024年1月末まで)。

11月23日には「新そば味わい祭り」に合わせたロゲイニングイベントを初開催。ロゲイニングは、地図を見ながら点在するチェックポイントを回るスポーツ。今回開催のイベントは山形村に点在する道祖神やそば店巡りを楽しめる内容です。イベントのお申込みは公式サイトで11月12日(日)まで受付中。

【INFORMATION】

【イベント名】新そば味わい祭り
【会場】山形村内のそば店など11店舗
【日程】11月3日(金・祝)~11月26日(日)
【問い合わせ】山形村観光協会(電話:0263-31-6220)
【詳細】☞公式サイト
【自宅で新そばを味わいたい方へ。そばの通信販売実施店】
石碾き蕎麦 水舎・つつみ庵そば処 木鶏
※スタンプラリー対象店からピックアップ。通信販売での購入はスタンプラリーの対象となりません。

05 信州伊那 秋のそば満喫月間(長野県伊那市)

信州そば発祥の地・伊那市の秋の新そばを満喫する1カ月 ©(一社)伊那市観光協会

信州そば発祥の地として知られる伊那市では、秋の新そばシーズンに合わせ市内各所で関連イベントを開催。およそ1ヵ月間にわたり、秋の新そばを堪能することができます。
今回は4つのイベントのうち、2つをピックアップしてご紹介します。
『信州伊那 秋のそば満喫月間』の詳細

自宅で新そばを味わいたい方へ。そばのお土産や通信販売等の情報については下記参照
伊那市観光協会公式サイト

05-1 信州伊那 新そば祭り

そば打ち名人の指導のもと「のし」や「切り」に挑戦する「素人そば打ち体験」を各日5名限定で開催 ©はびろ農業公園みはらしファーム

伊那市の体験型農業公園「はびろ農業公園みはらしファーム」を会場に開催される『信州伊那 新そば祭り』。標高800mで栽培された地元産の新そばをせいろ・かけ・行者そば(※)で楽しめる「新そば三昧」や、十割や二八などそば粉の配合量が異なる3種類を食べ比べ正解を当てる「ソバリエコンテスト」が行われます。
(※)行者そば:修験道の開祖「役小角」に由来。大根おろしのつゆに焼き味噌を溶いて味わう。

この他、講師の指導でそばを打つ「素人そば打ち体験」では、打ったそばを名人が審査し、優秀者1名に季節のフルーツをプレゼント。そば打ち名人の会による「そば打ち披露」も催され、打ち上がったそばが振舞われます。ステージパフォーマンスとして地元高校生による演奏なども予定。盛りだくさんの企画でもてなします。

「新そば三昧」と銘打ち、秋の新そばをせいろの他、かけ、行者そばとして味わえます(各650円・税込) ©はびろ農業公園みはらしファーム

【INFORMATION】

【イベント名】信州伊那 新そば祭り
【会場】はびろ農業公園みはらしファーム(☞Google Maps
【日程】10月28日(土)、29日(日)
【問い合わせ】はびろ農業公園みはらしファーム(電話:0265-74-1807)
【詳細】☞公式サイト

05-2 「高遠そば」新そばまつり

高遠城址公園内で開催される『「高遠そば」新そばまつり』 ©(一社)伊那市観光協会

伊那市高遠町で10月下旬から11月上旬の9日間にわたり開催される『「高遠そば」新そばまつり』。約250本の木々が紅葉する高遠城址公園内の高遠閣2階で、秋の景色を楽しみながら、手打ちの新そばを堪能することができます。高遠町の伝統的なそば「高遠そば」は、辛味が強い「高遠辛味大根」と焼き味噌、ネギで調味されたつゆでいただきます。

期間中「高遠城址もみじ祭り」が同時開催され、1582年(天正10年)の武田・織田軍の決戦「高遠城の戦い」を再現するエンターテインメントショーなどを企画。期間限定で元禄時代の高遠の町並みが描かれた古地図を配布する他、徳川将軍家への献上菓子だったといわれる「高遠城址まん頭」の栗バージョンが販売されます。

高遠閣2階で紅葉を眺めながら、秋の新そばに舌鼓 ©(一社)伊那市観光協会

【INFORMATION】

【イベント名】「高遠そば」新そばまつり
【会場】高遠城址公園内 高遠閣(☞Google Maps
日程】10月28日(土)~11月5日(日)
【問い合わせ】(一社)伊那市観光協会(電話:0265-96-8100)
【詳細】☞公式サイト



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文:松尾 奈々子

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