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『KIBOUTERRACE』 夜空に浮かぶ光のもとで、心がほっと温まるひとときを。 大学生によるスカイランタンイベントin 菅平

長野大学のサークル『MIZUMATCH』が主催となり、長野県上田市にある菅平国際リゾートセンター・菅平アリーナにて、3月19日に開催されるスカイランタンイベント『KIBOU TERRACE』。昨年に引き続き、2度目の開催となります。スカイランタンの打ち上げだけでなく、遊びのワークショップ、花火の打ち上げ、書道パフォーマンスなどの企画を1年を通して準備してきました。同サークルの一員である記者が、その制作ストーリー、イベントの紹介をします。

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©『MIZUMATCH』

『KIBOU TERRACE』 地域の人々のKIBOU(キボウ)で上田の空を明るくTERRACE(テラス)

 

『MIZUMATCH』と菅平地域の方々、上田市で活躍されている方、ボランティアの高校生、そして参加されるお客様。様々な人と一緒になって作り上げるイベント、『KIBOUTERRACE』。©『MIZUMATCH』

「キボウテラス」イベント名となっているこの言葉には、「地域の人々のKIBOU(キボウ)で上田の空を明るくTERRACE(テラス)」という想いが込められています。

4年間の大学生活を過ごす中で、学生である私たちに何かできることはないかと模索していました。“新たなことに挑戦したい”、“さまざまな人と出会い交流したい”という希望を抱いているのに、新型コロナウイルスの影響でそれらが制限。そんな中でも、地域を元気にという想いのもと、昨年、スカイランタンのイベントを初めて菅平で企画・実施し、300名以上のお客さまにお越しいただきました。沢山の人々と「綺麗だね~」と声を掛け合い、ともに打ち上げるスカイランタンには何とも言えない感動があり、心がほっと温まる瞬間が得られました。

このイベントを通して、人と何かを成し遂げたり想いを共感したりすることで人同士の「繋がり」を感じてもらいたい、そんな想いで2度目の開催をする運びに。

 

長野大学の地域密着型サークル『MIZUMATCH』が企画!

 

長野大学の3学年3学部が集まり、毎週金曜日に活動。広報部・イベント部などの部署を設け、役割を分担しながらイベント企画などを行っている。©『MIZUMATCH』

『MIZUMATCH』は、“水辺の活性化”、“まちの活性化”、“水とまちをマッチングさせたまちづくり”の3つをテーマに活動しているサークルです。長野大学の1年生から3年生の3学部51名が集まり上田地域を盛り上げるべく、ボランティアからイベント企画まで幅広く行っています。

スカイランタンイベントの他に、2021年度には信州国際音楽村でのマルシェイベント『まるまち』、別所温泉で開催される『上田市氷灯ろう夢まつり』では3年連続キャンドルアートの企画運営を行い、さらには災害ボランティア・花火ボランティアなどを行ってきました。

『MIZUMATCH』の代表である2年生の白石さんは、「コロナ禍で思うように活動ができない中でも、試行錯誤しながらイベント実施に向けて活動してきました。昨年は私達の先輩である3年生が中心となって企画運営しましたが、今回は自分たちがその想いをつなぎ、菅平の魅力を発信できるようなイベントしたいです!」と語ります。

菅平を盛り上げたいと奮起する白石さん。彼女は横浜出身で長野県とは違った都会の環境に慣れ親しんだ人なのですが、そんな彼女との会話で印象に残っているものが。ある日「上田は田舎だし都会と比べると何もないよね~」と話す同級生に対し、「私は上田、好きだよ。」と彼女は真っ直ぐに語っていました。上田地域の魅力に気付きその場所を心から好きだと感じられる言葉に、今思い出しても心がじーんと温まります。『MIZUMATCH』には、彼女のように上田地域を拠点に活動することに誇りを持ち、この場所をもっともっと盛り上げたいという熱いエネルギーを持った学生が集まっています。

 

「ミズマチのストーリー」 何もかもが新鮮だった1年目から、イベント企画の奥深さを知る2年目。

 

マルシェイベント『まるまち』を終えて、学年関係なく和気あいあいを楽しそうに歩く『MIZUMATCH』。イベント参加者も、企画者も共に楽しめるイベントを目標に、様々な活動を行っている。©『MIZUMATCH』

このイベントの始まりは2020年に、『MIZUMATCH』の創設者であり現3年生の二藤さんが、海野街商店街にある『まちなかキャンパスうえだ』で、菅平で行われるイベントを耳にし、参加したことがきっかけ。そこで彼女が目にしたのは、2020年度の度重なる緊急事態宣言により夏のスポーツ合宿や、冬のスキー教室が消滅し経済的に大ダメージを受ける菅平の地。「ここで菅平が元気になれるようなことはできないか」。その想いを胸に、イベント運営に対して無知でありながらもスカイランタンのイベントを企画。開催に向けてクラウドファンディングで90万円もの資金を集め、昨年の3月に『KIBOUTERRACE』第1回目を開催。

期待と不安が入り交じりながらのイベント開催を終えて、二藤さんは次のように語ります。「成功して良かったという気持ちが30%で、あとの70%は悔いや自分たちの甘さが残りました……。自分達の見えていなかった部分にはパニックになったし、こうすれば良かったという後悔ばかり。でも、“参加して良かった”“菅平にこんなに人が集まるなんて”という温かいお言葉もあり、その方々の笑顔を見るとやって良かったという気持ちになりましたね。」と。

二藤さんの「悔いの残ったイベントを後悔なしの100%に完成させて欲しい」というバトンを、今年は2年生が引き継ぐことに。

「去年と同じことは繰り返さない。」
「先輩方を超えるイベントにさせてみせる。」

そんな想いのもと、『KIBOUTERRACE』の2回目に向け奮起する2年生。クラウドファンディングの目標金額は、なんと去年を上回る100万円に設定。しかし、そう簡単にはいかず。クラウドファンディングに向けてイベントの告知、チラシの配布、予算案の作成、企業・団体への協賛依頼……。それらは、教科書に書いてあるわけでも、黙って教授の話を聞いて得られる知識でもありません。自分たちだけではできないことが多く、『まちなかキャンパスうえだ』に出向きご意見を頂いたり、菅平地域の方々からアドバイスを頂いたりしながら、なんとか準備を進めてきました。授業の合間を縫って、または夜遅くまで会議を重ねるのも、笑顔の約束されたイベント実施のため。

  そして、今年1月に目標金額をはるかに上回る150万円のクラウドファンディングに成功!「ここで満足していられない。更にパワーアップさせ、最高の場所を提供したい。」と挑戦を続けています。

そんな『MIZUMATCH』の姿を見守る菅平プリンスホテルの専務、大久保さんは、「雰囲気の沈んだ菅平高原をミズマチが開催地として選んでくれたことに、とても嬉しく感じ、コロナによる活動制限を受けながらも諦めず、前を向き続ける彼女達に共感しました。」と話します。菅平地域の方々からの、全力のバックアップを絶対に無駄にしない。『MIZUMATCH』は、今日もさまざまな人とのつながりの中で動きます。

 

菅平の大自然に囲まれて打ち上げる、フォトジェニックなスカイランタン

 

前回のイベントでは色とりどりのスカイランタンを使用しました。今回はオレンジ単色のスカイランタンを使って統一感のある仕様にする予定。©『MIZUMATCH』

冬は上質なパウダースノーが楽しめ、全国からスキーヤーやスノーボーダーが訪れる。晴天率の高い上田市に位置するため、冬の澄んだ青空と一面白銀の美しい光景も味わうことができる。©『MIZUMATCH』

スカイランタンと聞いて皆さんが思い浮かべるものは何でしょうか。ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」に登場し、ランタンが夜空を埋め尽くす幻想的な世界観に憧れを持った方もいるのではないでしょうか。そんな憧れが菅平で叶うかもしれません。

スカイランタンとは、熱気球のような原理で空に上がるものでアジア・ヨーロッパ諸国で行事やお祭りなどで親しまれているもの。今回のイベントでは前回同様、安全性、火炎防止、環境問題を考慮しLEDランタンを用いて実施致します。

このイベントを通して、みんなで同じタイミングで飛ばす一体感や、空気の澄んだ夜空に浮かぶランタンの美しい光景といった“非日常”が味わえるのです。

イベントの開催地は、上田市の根子岳・四阿山の麓に広がる菅平高原。夏でも冷涼な気候のため、スポーツに最適でラグビーやサッカーなどの合宿の地として知られています。また、焼きカレー、チーズバーガーなどの美味しいグルメを堪能でき、夏には自然に囲まれてバーベキューなんてことも。イベントに訪れた際は菅平の飲食店に足を運び、美味しい、あったか~い食べ物でお腹を満たすのもいいかもしれません。

 

上田地域の方々とのコラボ企画! 花火や、遊びのワークショップ、書道パフォーマンスまで!?

 

『ウスザワ花火』さんからのご協力による花火の打ち上げも。スカイランタンと花火の組み合わせは絶対に写真に納めておきたい。©『MIZUMATCH』

上田染谷丘高校の書道班により、スカイランタンをテーマにしたダイナミックな書道パフォーマンスが披露されます。©上田染谷丘高校

昨年度は広いグラウンドで、チャンバラ鬼を大人もこども達とみんなで一緒に。今年はどんな遊びが実施されるのかは、またお楽しみに。©『MIZUMATCH』

今回のイベントでは、様々な人との「つながり」を大切に上田地域で活躍する方々とのコラボ企画が用意されています。

スカイランタンの打ち上げ前には、アフタフバーバン信州の清水さんによる遊びのワークショップも。親子で参加することもできるので、心も身体もぽっかぽかにして菅平の寒さを吹き飛ばしましょう。

また、新規の企画として上田市の染谷丘高校書道班による書道パフォーマンス。実は、高校生の方から「コロナで書道の大会が軒並み中止になっている。是非、パフォーマンスをする機会を得たい。」と、スカイランタンが描かれた想いの詰まったデザイン案を受け取ったことがきっかけ。青春を謳歌できない日々が続く中でも頑張り続ける高校生の力を借り、お客様とともに最高の思い出作りを。

スカイランタンを見に菅平へ行ってみよう。

 

『KIBOUTERRACE』は大学生のサークル『MIZUMATCH』が、菅平の活性化のために奮闘することで形作られていきます。菅平地域のため、お客様のために必死に動き、準備が進められてきたこのイベントは、はっとするほど深い感動を秘めていると思います。私はいつも『MIZUMATCH』のメンバーと共に活動をすると元気がもらえ、大学生活がとても豊かになっていると感じます。私だけでなくみなさんも、地域のために動こう!と頑張る彼女たちにパワーが貰えると思います。

家族と友人と、または恋人と。スカイランタンを夜空に灯し、素敵な思い出を一緒に作りませんか。

 

 

取材・文:松島芽生

 

 

☞イベントに関する詳しい情報はホームページ『KIBOUTERRACE』
https://mizumatch0629.wixsite.com/kibouterrace

☞各種SNS
Instagram https://www.instagram.com/mizumatch_wkwk/
Twitter https://twitter.com/mizumatch
facebook https://www.facebook.com/mizumatch

 

*KIBOUTERRACE開催についてのご案内

イベントは感染症対策を徹底して行いますが、上田市の感染警戒レベルに応じて日程を変更させていただく可能性がございます。 3月6日(日)時点とそれ以降の感染症警戒レベルが4以上であった場合、イベントを後日に延期させていただきます。

延期の日程につきまして感染状況を踏まえ、また改めてご連絡させていただきます。
当日にレベルが上がった場合も、天候状況を同様、10時にご連絡させていただきます。
また、延期が決定した際にはMIZUMATCHのホームページ、SNS等でご連絡いたします。

 

<著者プロフィール>
松島芽生
2001年富山県出身。長野県上田市在住。
上田市の長野大学企業情報学部の2年生。『MIZUMATCH』に所属して2年目、デザインに関することを中心に、ホームページや印刷物の作成を行っている。大学では、デザイン系のゼミに所属し上田市の伝統的工芸品である『農民美術』を紹介した教科書の作成などを行っている。

 

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