桜だけじゃない
長野県の春の花見と温泉と。

定番の桜も美しいですが、長野県の春を彩る花はバラエティ豊か。本記事では、県内4地域の花と温泉の名所をご案内します。粋な組み合わせのトリップアイデアを参考に、自分だけのお気に入りの花見スポットを探してみませんか。

更新日:2021/05/07

LINE Twitter Facebook

top photo : ©︎阿智☆昼神観光局

 

清内路、月川温泉郷と花桃

長野県南部、阿智村の春を代表するのは、赤・白・ピンクに咲き乱れる花桃です。4月下旬から5月上旬にかけて見頃を迎え、清内路エリアの「はなもも街道」、園原エリアの月川温泉郷「花桃の里」を中心に約1万本のグラデーションが人びとを魅了します。
その歴史は、1922年に電力会社社長であり木曽川を開発した福沢桃介が、ドイツから持ち帰った3本の苗から。木曽の発電所の庭に植えられた花桃は、その美しさに魅せられた地域の人たちによって徐々に本数を増やし、やがて阿智村にも広がり名所となるまでに。日本一の桃源郷をぜひその目で確かめてみてください。

園原ICすぐ月川温泉郷の「花桃の里」には約5,000本の花桃が咲き誇ります ©︎阿智☆昼神観光局

月川温泉郷を有する園原エリアは、岐阜との県境に位置する恵那山の山裾に広がります。県歌「信濃の国」にうたわれたり、源氏物語に名をとどめたりと、古来より人びとに親しまれてきた自然豊かな地です。
花桃に囲まれた「野熊の庄 月川」は、風光明媚な園原の地を堪能できる一軒宿。ゆっくりお湯に浸かり、日本一と評される星空を仰げば、気持ちよさもひとしおです。百名山に数えられる恵那山の登山や、ゴンドラに乗り標高1,400m地点で楽しめる星空ナイトツアーなどレジャーも充実しています。

ハイシーズンには露天風呂から満開の花桃が望める「野熊の庄 月川」では、日帰り入浴も可 ©︎野熊の庄 月川

松代、あんずの絶景と黄金のお湯

長野市松代町東条の尼巌山(あまかざりやま)・奇妙山の南麓一帯、傾斜地に並ぶ約6,000本のあんずも見事なものです。松代のあんずの歴史は、真田幸道が三代目松代藩主を務めた江戸時代初期に、伊予宇和島藩主・伊達宗利の娘「豊姫」があんずの種子を持参したことからはじまったそう(諸説あり)。上信越自動車道長野ICから車で5分ほど走ると広がるあんず畑は、4月上旬から中旬にかけて山麓を濃いピンク色に染めます。天気のよい日は、北アルプスまで一望できる大パノラマ。その美しさはため息が出るほどです。

開花時期に合わせて「信州松代東条あんずまつり」も開催されます
©︎NPO法人 夢空間松代のまちと心を育てる会

〝武田信玄の隠し湯〟として、古くから多くの人に愛されてきた温泉があり、城下町の雰囲気が色濃く残る松代町。武家屋敷風の総平屋造りの松代温泉「松代荘」は、源泉かけ流しの黄金湯が人気。源泉は鉄分を多く含有しているため、空気中の酸素にふれることで色が変化します。全国有数の成分量の濃い温泉として知られ、体をぽかぽか温めるのはもちろん、美肌や疲労回復の効果も。2021年2月3日にリニューアルした大浴場露天風呂を、日帰り温泉でも楽しめます。宿泊はモダン和室や洋室など全9タイプの客室からお好みの部屋を。松代町にはほかにも加賀井温泉や大室温泉など、良質な温泉が点在しています。

すべて加温なし、100%源泉かけながしの黄金の湯を一度堪能してみては ©︎松代荘

伊那市高遠町「遠照寺の牡丹」、みのわ温泉「ながたの湯」

長野県南部、「天下第一の桜」で知られる伊那市高遠町。この地にある日蓮宗の寺院「遠照寺(おんしょうじ)」の境内は、5月になると180種類2,000株もの色彩豊かな牡丹に染まります。先代住職の奥様が牡丹を植え始めて38年目、〝高遠のぼたん寺〟と呼ばれるようになりました。2021年はお寺が始まって1200年を迎えることから、5月8日(土)より『開創1200年祭り』が開催されます。参道には1200羽の千羽鶴が飾られ、『宗宝歴史展』など多彩な展示会も企画されています。また、牡丹鉢植え苗も販売も。ぜひ一度訪れてみては。

毎年、開花時期に合わせてぼたん祭が開催されます(期間中入場料:500円) ©︎遠照寺

遠照寺から車で45分ほど、上伊那郡箕輪町「ながたの森」内にある日帰り温泉「みのわ温泉 ながたの湯」は伊那谷が誇る美人美肌の湯です。とろみのあるナトリウム炭酸水素塩温泉は「肌がつるつるになる」と好評で、遠方からもお客さんが訪れます。お風呂上がりの食事は、1階の食堂で人気メニューの「伊那谷名物ソースカツ丼」をぜひ。また、同じ敷地内には森林浴やキャンプにぴったりの自然公園と、地元野菜にこだわった創作料理を味わえる宿「ながた荘」も。昼から夜まで楽しめるアクティビティが揃っています。

超音波風呂や泡風呂、打たせ湯などバラエティに富んだお風呂も特徴 ©︎ながたの湯

飯山市の菜の花と湯滝温泉、野沢温泉の外湯

飯山市の千曲川東岸に広がる「菜の花公園」では、そんな北信濃の春の風物詩を堪能できます。1992年、地元住民により発足した保存会「菜のはなさかせるかい」が園内を整備。丁寧に生育、管理された菜の花はやがて飯山市の名物になりました。見頃は4月下旬から5月上旬。例年5月に飯山市で開催される『菜の花まつり』に合わせて、あたり一面を黄色い花が覆い尽くします(*1)。
飯山市の温泉といえば、菜の花公園から国道117号線を10分ほど北上したところに位置する「いいやま湯滝温泉」。千曲川沿いに建ち、開放的な露天風呂が人気です。食堂では飯山のブランド豚「みゆきポーク」をつかったメニューが豊富で、多くの人に親しまれています。

約800万本の菜の花が輝く飯山市「菜の花公園」。夏になるとひまわり畑に模様替えします ©一般社団法人 信州いいやま観光局

(*1)2021年の『いいやま菜の花まつり』は開催中止

「長く入っても疲れない」と好評のやわらかい湯が人気 ©︎いいやま湯滝温泉

飯山市の「菜の花公園」から車で約20分、野沢温泉村まで足を伸ばすのもおすすめ。野沢温泉村は〝野沢菜発祥の地〟として知られる地域です。実は、長野県出身の作詞家・高野辰之が作詞した唱歌「朧月夜」は、野沢温泉村に咲き誇る花々の景色をうたったものともいわれています。
野沢温泉村をめざすなら、13もの外湯が点在する温泉街を散策してみませんか。いくつもの温泉通りがあり、温泉まんじゅうや源泉のま湯気が立ち込める風景は、まるでアニメの世界のよう。100℃を超える源泉が湧出する麻釜(おがま)は、地元の人たちが野沢菜などの農作物を洗う〝野沢温泉の台所〟として親しまれています。古き良き温泉街の日常の風景を見て楽しむ。そんな旅の醍醐味を野沢温泉村で満喫してみませんか。

野沢温泉に13ある外湯のなかで、シンボルとして親しまれる「大湯」 ©︎一般社団法人 野沢温泉観光協会

いかがでしたか。美しい長野県の花を目指して、温泉でくつろぎのひとときを。長野県にしかない自然の歴史や文化も楽しむトリップアイデアをぜひ参考にしてみてください。

おすすめの記事

この体験をシェアする

LINE
Twitter
Facebook