はじめての冬キャンプ in 菅平高原
長野県の冬キャンプシーンを盛り上げるプロジェクト「Nagano Fuyu Camp Lab.」。新たなアクティビティとしての冬キャンプの可能性を探るべく、研究員自ら体を張って実践と研究を行います。
今回は、いよいよはじめての冬キャンプ実践篇。場所は、降雪もあり、厳しい寒さでも有名な菅平高原。「はじめてで菅平なんて、なんて無謀な」という読者の声が聞こえてきそうですが、ちゃんと楽しめましたよ!
キャンプ場到着。最初にやるのは雪かきだ!
午前中にスノーシュー、お昼を挟んでクラフト体験を満喫し、いよいよキャンプ場へ。今回お世話になるのは菅平高原にある人気キャンプ場の「菅平高原ファミリーオートキャンプ場」。こちらのキャンプ場は冬期は1日1組限定で営業しています。なぜ1組限定なのかお尋ねすると、キャンプ場内の水道やトイレが凍結防止のため使用できず、管理棟内にあるトイレと洗い場各1箇所しか使えないので、利用客がストレスなく滞在できるように1組限定にしているとのこと。こんなに広いフィールドがあるのにもったいないなぁと思いますが、せっかくなので貸し切りのキャンプ場を贅沢に満喫するぞ!
テントも好きな場所に張っていいとのことでしたが、一番眺望が良い高台スペースに。管理棟からはやや離れたところにありますが、そこまでの道は、昨夜降った雪をオーナーさんが圧雪してくださったので、何とか2WDの車でも何とか入ることができました。それにしてもキャンプ場内は、圧雪された道以外は何者にも踏み荒らされていないふかふかの新雪が広がっていて、これを独占しちゃってもいいんですか!?と、ハイテンションではしゃいでいると、研究員で一番冷静な男がぽつり。「これテント張れるんですか?」
うん、このままじゃ無理だね。さぁみんなで雪かきだ!
テントとタープを設置しよう
さて、次はタープを張ってリビングスペースを作ります。ペグがちゃんと効いてくれるかが心配。ペグを打ちたい場所の雪を再びかいて、凍って固くなった雪の層が出てきたら、ペグ打ち。最初はすんなり入っていくも、少しするとかなり固い層にぶつかりました。石の感じじゃないから、恐らく凍った地面かな。無理するとペグが曲がりそうなので、用意しておいた太くて長いペグにチェンジ。力を込めて打ち込んでいくとガッチリ入りました。これならイケそうですね。
さて、おなかが空いてきたので、ここからはテント設営班と調理班に分かれることにします。果たしてテントは無事に張れるのでしょうか?今回用意したテントは大型のワンポールテントで、結露に強いコットン素材のものです。はじめて立てるテントなので、動画で設営方法を確認しながらの作業です。
完成までの過程の写真がないのは、作業に夢中になりすぎて、写真を撮るのを忘れたからです(汗)。数々の珍プレーをお伝えできないのが残念です。次回のキャンプではカメラ担当を決めようと思います。
さぁ、調理班はどんな感じかな?
「こっちが苦労してテント張ってるのに、オシャレにやってんじゃねぇ!」
というテント設営班の心の声がちょっぴり漏れ出ていましたが、香ばしいチーズの誘惑には勝てません。さぁ、いただきます!・・・ん?ついさっきトロトロだったチーズが、既にカチカチ。そうか、これだけ寒いとチーズがすぐに冷やされて固くなるのか。見た目がおいしそうにとチーズをかけたのが仇になりましたね。次からはチーズを付けて食べるフォンデュスタイルで決定です。
おなかを満たしたら、テント内の準備です。寒さ対策の断熱マットを敷き詰め、その上にファー素材の毛布を敷けば、なんとなく雰囲気が出てきます。事前の情報収集により、ダウン入りの冬用シュラフ(寝袋)は、寝る直前ではなく早めに広げておいた方がダウンが膨らんで暖かいと学んでいたので、その通り実践。そこにとっておきの映えアイテム、リゾートチェアを投入。できたのが、こちら。
なんかダサい。オシャレキャンプへの道のりは、まだまだ長そうです・・・。
これぞキャンプの醍醐味 焚き火タイム
そうこうしているうちに日が落ちて、夜モードへ。冷えてきたので、あれの出番ですね。
キャンプの醍醐味と言えば、やはり「焚き火」です。特に冬キャンプでは、これが生命線だと言っても過言ではありません。火を囲めば、自然と距離が縮まるのがいいですね。しっとり盛り上がってきたところで、ディナータイムです。本日のメニューはこちら!
実は、真の先頭バッターはサラダだったのですが、寒い中体が冷える生野菜は誰も手を付けず、翌朝の野菜スープになりましたとさ。ここで学んだこと、「冬キャンプ飯は、温かいものに限る」。温かいものを出しさえすれば、何でもおいしいと言って食べてくれます。
焚き火を囲みながらワイワイ食事を楽しみ、まったりしてきた頃に、ふと誰かが気付く。「寒くね?」車の外気温表示で確認すると-10度。日が落ちると一気に冷えてきますね。この気温になると、いろいろなものが凍りだします。水も、野菜も、リンゴも、オリーブオイルや白ワインまで、面白いくらいに何でも凍ります。鍋の蓋を雪の上に少し置いておいたら、凍りついて取れなくなります。そんな中、薄手のダウンジャケットだけで平気な顔をしている研究員が!
「超極暖ヒートテックのタイツ履いてるから全然大丈夫。」
なるほど。下半身を暖かくすることが、防寒の秘訣なのか。
果たして無事に朝を迎えられるか 就寝タイム
夜も更け、いよいよ就寝です。火事や一酸化炭素中毒の危険があるので、テント内には暖房器具は無し。頼みの綱は湯たんぽです。昔ながらの原始的な暖の取り方ですが、これが温かい。足先が冷えると眠れませんが、湯たんぽのおかげでポカポカです。
いざという時の避難場所として、管理棟で寝る許可をいただいていたのですが、誰も避難せずに無事に朝を迎えることができました。
朝のキャンプ場は絵にしかならない
明け方。無事に一晩過ごした研究員を歓迎するかのように、テントの外には素敵な光景が広がっていました。
昨日、クラフト体験で作ったバードコールで鳥を呼んでみます。
朝食のホットサンドと野菜スープを食べて、片付け、撤収です。ドキドキのはじめての冬キャンプでしたが、防寒対策の準備をしっかりしたことで、寒さで辛い思いをすることもなく、めいっぱい楽しむことができました。早くも次のキャンプが楽しみになりました。
今回の冬キャンプで学んだこと
○ペグはバックアップが必要。太くて長いものも用意しよう。
○食事は温かいものに限る。温かければ、何でもおいしい。
○寒さ対策の準備をしっかりすれば、冬キャンプは本当に楽しい。
○次回のキャンプでは、撮影担当を決める。
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