おしゃれキャビンでくつろぐ冬キャンプ in 蓼科湖
長野県の冬キャンプシーンを盛り上げるプロジェクト「Nagano Fuyu Camp Lab.」。新たなアクティビティとしての冬キャンプの可能性を探るべく、研究員自ら体を張って実践と研究を行います。
今回は、茅野市の蓼科湖の畔にオープンし、若い女性からの支持が高いと評判のTINY GARDEN 蓼科で冬キャンプ。TINY GARDEN 蓼科には、ホテルタイプの客室がある「ロッジ」と、キャンプエリアに「キャビン」と「テントサイト」があるのですが、今日はキャビンに宿泊。サバイバル感が楽しいテント泊に比べて、あわただしくなく、快適で、くつろぎながらアウトドアを満喫できるという違った楽しみがありました。
蓼科湖を一周。ゆったりお散歩
テントやタープの設営が不要なので、昼過ぎに到着しても時間が十分にあります。少し春の陽気が漂う暖かさなので、のんびりと蓼科湖を一周することにします。周囲約1kmと小さな湖で歩道も整備されているので、小さな子連れでも安心して散歩できるコースです。この日は、サイクリングを楽しむ親子やジョギングで汗を流すお年寄りもいらっしゃいました。
道すがら彫刻公園という公園を見つけたので、入ってみることにします。広々としたスペースに彫刻作品が点在していて、水辺空間もあります。まだ芸術に興味がない子どもたちも、水辺を楽しんでいるようです。
彫刻公園を後にし、しばらく行くと気になるお店を発見。
店先には、木を彫って作られた大きなクワガタの像やメルヘンを感じるかわいいオブジェが。
雰囲気に誘われて店内に入ってみると、店内も賑やかでかわいいディスプレイやあまり見かけない外国の商品がたくさん。
そしてひと際存在感を放っている大きな冷蔵庫。
中に陳列されたソーセージやベーコンに見とれていると、店の奥から店主のおじさんが登場し「用意するから食べてってよ」と。なんと試食OKとのことです。ワクワクしながら待っていると、お皿に6種類のソーセージやベーコン、スモークチキンが乗っているではありませんか!しかもちゃんと人数分。こんなに食べさせてもらっちゃっていいんですかと遠慮することも忘れ、あまりの美味しそうさにいきなりパク。うま。タダだからということだけでなく、本当に旨い。とにかく香りが良い。それもそのはず。たまたま見つけてフラっと入ったこのお店。実は、県外からも買い求めてお客さんが来るほどの人気店。店主のおじさんは『現代の名工』として厚生労働大臣表彰された実力者。こういう予期せぬ出会いがあるから、旅はやめられないですね。
今日のキャンプのお供に、ベーコンとスモークチキンを購入。スイーツ好きとして見過ごせなかった手作りジェラートもお庭でいただくことにします。
このジェラートがまた美味しい。まろやかで優しいチョコレートの加減が絶妙です。店主の親戚の方がこだわって作っているとのことで、この値段でこのクオリティとは、コスパが素晴らし過ぎます。ごちそうさまでした。
リノベーションされたおしゃれキャビンに子どもも大喜び
散歩を終えたら、チェックイン。本日お世話になるTINY GARDEN 蓼科です。
本館には開放感のあるダイニングスペースがあり、宿泊者への食事の提供のほか、誰でも利用できるランチもあります。パソコンや打ち合わせなど仕事をされる利用者もいるそうで、オシャレなオフィスで働きたいという夢を叶えてくれる空間です。
チェックインを済ませたら、今日宿泊するキャビンへ。葉っぱのような形のキャビンが、広場を囲むような並びで24棟あります。車を横付けできるので、荷物の積み下ろしも楽にできました。
今回は「キャビンコンフォートBタイプ」というリノベーション済みのキャビンを予約してあります。期待を胸に扉を開けると・・・
入ってすぐにトンネルのような通路があり、その先にはカーペットが敷かれた居心地が良さそうなリビングスペース。暖房器具のガスファンヒーターもあります。振り返ると、カプセルホテルのようなベッドスペースが4つ。外観からの想像を超える室内に、子どもたちは大はしゃぎ。早速ベッドスペースの探検を始めると、「上がつながってる!」と歓喜の声が。トンネル通路の上は壁がなく、寝転べば隣は見えないけど、座れば顔を見ながら話せるくらいの空間になっています。せっかく家族で来たのに別々で寝るのも寂しいかなと少し思いましたが、子どもたちは早々に自分の寝る場所を決め、なんと普段は母親がいないと寝られない下の子まで、今日はひとりで寝るなんて言っています。実際に有言実行になりましたが、彼にとってこの夜が生まれてはじめてひとりで寝れた記念日になりました(笑)
テラススペースでまったりしていると、隣のキャビンにお客さんが到着されました。なんだかキャンプ慣れしている感じで、オシャレな雰囲気なので取材させていただきました。
東京からいらした男女7人のグループですが、なんと元々同じシェアハウスに住んでいた仲間とのこと。バラバラになった今も、こうしてたまに集まってキャンプを楽しんでいるそうです。「なぜ、この時期(冬)に?」との問いに、焚き火でソーセージを焼いていた干山峻さんは「冬にしかキャンプしません」ときっぱり。「冬は虫がいないし、空気が澄んでいて景色もきれいだし、そして食べ物が腐らない。」なるほど。食べ物が腐らないというのは確かにそのとおりです。前回の戸隠キャンプやその前の菅平キャンプでは、目の前で飲み物や食べ物が凍りましたからね。新たな冬キャンプの魅力発見です。
キャンプファイヤーで盛り上がる
日が暮れると、キャンプ場が昼間とは違った雰囲気に。照明の使い方が、少し大人で都会的な空間を演出します。
愛知県からいらした木村さんご家族は、マシュマロを購入し焼いていらっしゃいました。娘さんに上手に焼けたか聞いてみると、恥ずかしそうにお母さんの陰に隠れてしまいました。どうやら、焦がしてしまったみたいです。火の勢いが強いので、焦がさずに上手く焼くのは中々難しかったですね。
神奈川県からお越しになった萩原さんご家族は、お父さんがキャンプ好きで冬もキャンプをしたいと思っていたそうですが、お子さんが寒さに耐えられるかが心配で、なかなか踏み切れなかったとのこと。今回はキャビンではなくロッジ(ホテルのような客室)に泊まっているけれど、キャンプファイヤーに参加できて良かったと、プチアウトドア体験を楽しまれていました。
焚き火の周りに集まった人たちは、お酒を飲んだり、音楽に合わせて身体を揺らしたり、ぼーっと炎に見入ったり、思い思いにキャンプファイヤーを楽しんでいらっしゃいました。
目覚めてびっくり!外の世界が一変
翌朝。子どもたちの歓喜の声で目を覚ましました。「雪、積もってる!」
昨日のポカポカ陽気から一転、白銀の世界に。早速外に飛び出して、雪ダルマを作りはじめる子どもたち。天からのサプライズプレゼントに大喜びです。ここでもキャビン泊のメリットが。もしテント泊だったら、まだ冬キャンプの経験が浅い私にはこの状況を楽しむことは難しく、大慌てで片付けをしていたと思われ。予期せぬ天候の変化にも慌てることなく楽しめるのは、キャビンやコテージに泊まるメリットですね。
チェックアウト後、近くにある蓼科アミューズメント水族館に寄ってから帰ることにします。TINY GARDEN 蓼科からは、車で15分程度。
館内は広々としていて、少しメルヘンな雰囲気。
もちろん魚もたくさんいます。
子どもたちが一番ハマったのがこちら。
鯉のエサやりなんですが、“とい”にエサを転がすと途中に開けられた穴から下に落ちて鯉が食べる仕組みです。穴には100点、300点、500点の点数が付けられていて、途中で落ちずに遠くまで転がると高得点。最初は子どもだましな仕掛けだなと思いましたが、それに見事にだまされる子どもたち。本当に楽しそうにやっていたので、エサやりを見事にエンターテインメント化したアイデアに脱帽です。
帰り路、野生のシカに遭遇。最後の最後まで楽しませてくれる、素敵な冬キャンプでした。
今回の冬キャンプで学んだこと
○設営がないので、時間を贅沢に使うことができる。ゆっくり過ごしたい人におススメ。
○暖房設備があれば冬でも快適。子連れでも安心です。
○急な天候の変化でも慌てなくても大丈夫。むしろ楽しんじゃおう!
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