TOP PHOTO：『もみじ湖』の紅葉ライトアップ
 

イベント等の開催日程や内容等は変更となる場合があります。最新の情報は各施設や主催団体、現地観光協会等にお問い合わせください。また、紅葉の見頃は例年のものを紹介しております。色づき状況など詳しくは現地観光協会などにご確認ください。
 

日本100名城の一つ「上田城」。1583年（天正11年）に真田昌幸が築城し、徳川軍を2度にわたり撃退した難攻不落の城として知られています。一帯は『上田城跡公園』として地元住民や観光客に親しまれ、本丸の外側を囲む城郭にはケヤキ並木が広がります。例年10月下旬から11月上旬には赤や黄色に染まった姿をライトアップ。日本夜景遺産にも選定された「上田城」の秋の夜を楽しむことができます。

11月上旬には「上田城紅葉まつり」が開催され、期間中、上田地域のグルメや特産品の出店が並びます。この他「上田城」で活躍中の「信州上田おもてなし武将隊」をはじめ、全国の武将隊が集結するイベント「戦国GIG 凱-KACHIDOKI-」も実施。迫力あるパフォーマンスを間近で見ることができます。最終日には「上田真田まつり」が同時開催。上田中心市街地を武者行列が練り歩きます。

1404年（応永11年）創建の『霊松寺』は、長野県で最古の曹洞宗寺院。2階建ての山門（県宝指定）は諏訪大社の宮大工・立川和四郎による彫刻が見事。山門の前には葉に銀杏を付ける「オハツキイチョウ」が立ち、訪問者を迎えます。
10月下旬から11月上旬には紅葉の見頃に合わせ、山門や境内を華やかに照らすイベント「光の幻想」が開催され、無料で観覧が可能です。期間中は大町温泉郷・信濃大町駅と霊松寺を往復する無料シャトルバスが運行されます。

イベント期間の日中には「日展工芸作家展おおまち2023」が開催。霊松寺の本堂内などに展示された大町市在住の日展工芸作家の作品を楽しむことができます。また、開催1週間前からは、日中に本堂・庫裡（くり／寺院の台所）を巡る「内部拝観」を実施。観光ボランティアの解説のもと、天井絵の鳴き龍や隠し部屋などを特別に観覧することができます。

諏訪市と茅野市に点在する3つの寺院で、10月下旬～11月上旬の紅葉シーズンに合わせ「諏訪紅葉三山めぐり」と銘打ち、さまざまな企画を実施。舞台は諏訪大社の祭神・タケミナカタの末裔といわれる藩主・諏訪家が参詣した三薬師＝諏訪市の「仏法紹隆寺」や「温泉寺」、そして茅野市の「長円寺」。各寺院で色彩の異なる紅葉が楽しめ、夜間にはライトアップされた幻想的な姿を見ることができます。

期間中は各寺院で秘宝や秘仏を特別公開する他、赤やオレンジ、黄色に染まった限定の御朱印を頒布。諏訪市などの人気カフェが境内に出店する「お寺deカフェ」も開催。（出店日や出店場所の詳細は公式サイトをご確認ください）。
この他、各寺で写経体験も可能。書き写したものは灯籠として奉納し、展示されます。「諏訪紅葉三山めぐりフォトコンテスト」も実施。3つの寺院のいずれかで撮影した写真を募集。入賞者には諏訪市や茅野市の対象飲食店で利用可能な食事券をプレゼント。

各寺院で開催されるイベントなどの詳細は下記でご紹介します。こちらもぜひチェックしてお出かけください。

中央自動車道諏訪ICより車で約10分の『仏法紹隆寺（ぶっぽうしょうりゅうじ）』。806年（大同元年）、征夷大将軍・坂上田村麿によって開基され、後に弘法大師空海が草創。天正年中まで諏訪大社社務（別当）を務め、江戸時代には諏訪高島藩の祈願寺でした。
諏訪大社上社神宮寺から移築された山門の他、県宝に指定された木造不動明王立像などの貴重な仏像が安置。仏具や古文書、経典なども数多く収蔵されています。

境内に立つ樹齢200～300年のイチョウの大木「仏法寺イチョウ」（諏訪市指定天然記念物）は、諏訪大社大祝庭のイチョウと夫婦であるとの伝説が残り、秋には迫力のある黄葉を見せます。諏訪地域最古の庭といわれる本堂裏の「安土桃山の庭」の紅葉も見事。

「諏訪紅葉三山めぐり」期間中の夜間にライトアップされた姿は見応えがあります。11月3日（金・祝）には「お坊さんとしゃべらナイト」を開催。住職に質問やお悩み相談が可能です。仏教の視点からアドバイスをいただきましょう（要事前予約・先着30人限定）。

JR「上諏訪駅」から徒歩約15分の『温泉寺』は、高島藩主・諏訪家の菩提寺。1649年（慶安2年）に2代藩主の諏訪忠恒によって建立され、境内には2～8代藩主の7基の墓（国指定史跡）が残っています。
本堂は諏訪家の居城だった「高島城」の能舞台を移築したもの。境内には、かつて諏訪大社上社本宮の御神体（ごしんたい・神霊の宿るもの）とされた石造りの「御鉄塔」が安置される他、織田信長にゆかりのある梵鐘（ぼんしょう・寺院のつりがね）が残されています。樹齢約370年のしだれ桜も有名です。

「諏訪紅葉三山めぐり」期間中の夜間は境内全体でライトアップを実施。特に、本堂の裏にある池泉回遊式庭園で眺める紅葉が人気です。条件が合えば、赤や黄色に色づいた葉が池の水面に反射した光景を楽しめます。
11月5日（日）には「秋の静寂に憩う小さな音楽会」と題したコンサートが催され、地元小学校の合唱団などが演奏を披露する他、出張BARの営業も。

中央自動車道「諏訪南IC」から車で約15分の『長円寺』は人気の紅葉スポット。参道にはおよそ100年前に京都から移植された「一行寺楓」が立ち、燃えるような赤色に染まります。真っ赤なカエデのトンネルや落ち葉のじゅうたんと黄葉するイチョウのコントラストが鮮明な美しさを奏でます。

『長円寺』は1649年（慶安2年）に開山し、本尊は大日如来。境内地は諏訪高島2代藩主・諏訪忠恒によって寄進されました。約200年前に建てられたといわれる鐘楼門が出迎え、境内に石仏百体観音が並びます。

「諏訪紅葉三山めぐり」期間中の土日祝日の夜間には参道や境内をライトアップ。カエデやモミジがとても鮮やかな姿に変身。池淵に建つ石仏百体観音の前にはろうそくが灯り、温かな光とともに水面に映る姿が幻想的。
11月5日（日）には地元の「もみじの中で歌う会長円寺讃祷歌合唱団」によるコンサートが開催。また、11月8日（水）には諏訪大社上社本宮から移された薬師如来像が特別公開されます。

伊那谷の北部に位置する箕輪町。「箕輪ダム」のダム湖は湖畔に約1万本のモミジが林立し『もみじ湖』と呼ばれています。湖面のブルーとモミジの燃えるような赤色のコントラストが楽しめる県内屈指の人気紅葉スポットです。ビューポイントは、真っ赤に覆われた「もみじのトンネル」。10月下旬～11月上旬には紅葉の見頃に合わせ「もみじ湖紅葉祭り」が開催。「もみじのトンネル」周辺で、夜間にライトアップが実施されます。

「もみじ湖紅葉祭り」の期間中、日中は『もみじ湖』近くの「竹の尾広場」でフードやドリンク、土産品が販売されます。11月1日（水）～8日（水）の7～17時にはマイカー規制が実施され、車で訪れたい場合は、事前予約と協力金が必要です。この間、JR「伊那松島駅」から「もみじのトンネル」近くの末広下駐車場までを結ぶシャトルバスが運行。『もみじ湖』の手前約5kmは道幅が狭いため、車でアクセスする際は十分にご注意を。

その他、長野県内でライトアップされる紅葉スポット

【住所】長野県飯山市瑞穂神戸（☞Google Maps）
【紅葉の見頃】11月下旬頃
【例年のライトアップ時期】11月下旬頃
【詳細・問い合わせ】☞信州いいやま観光局

【住所】長野県軽井沢町星野（☞Google Maps）
【紅葉の見頃】10月中旬～11月上旬
【例年のライトアップ時期】＊施設へお問い合わせください
【詳細・問い合わせ】☞軽井沢高原教会

【住所】長野県茅野市北山（☞Google Maps）
【紅葉の見頃】10月中旬～11月上旬
【例年のライトアップ時期】10月中旬～11月上旬
【詳細・問い合わせ】☞蓼科観光協会

【住所】長野県駒ヶ根市赤穂29（☞Google Maps）
【紅葉の見頃】10月下旬～11月中旬
【例年のライトアップ時期】10月下旬～11月中旬
【詳細・問い合わせ】☞光前寺

【住所】長野県飯田市上郷黒田3840（☞Google Maps）
【紅葉の見頃】11月上旬～中旬
【例年のライトアップ時期】10月下旬～11月中旬
【詳細・問い合わせ】☞地元有志団体：繋-つなぎ-（下黒田有志の会）

文：松尾 奈々子