エリアガイド諏訪エリア

諏訪エリア

悠遠なる歴史の地を訪ね
芸術と湯に憩い、高原の風に戯れる

諏訪大社を擁し、由緒正しき歴史と文化を肌で感じる諏訪エリア。ちょっと足を伸ばせば、霧ヶ峰高原や八ヶ岳中央高原、富士見高原など、豊かな大自然が広がります。

悠久の歴史ある諏訪大社から、縄文文化が花開いた地へ

甲州街道と中山道が交差し、諏訪大社をはじめとする歴史ある寺社や宿場の町並みが残る諏訪エリア。まずは諏訪大社へ詣でましょう。ここは日本最古の神社に数えられ、『古事記』にも記されるほど、古くから信仰を集めてきた全国諏訪神社の総本山です。上社本宮・前宮、下社春宮・秋宮で一社が構成され、江戸時代の宮大工立川和四郎の建築彫刻も必見です。
古事記の世界から、さらに歴史をさかのぼり、縄文時代へ。八ヶ岳山麓は、縄文期の大遺跡が数多く発掘されたことで有名ですが、今も古えの息吹を感じられるのが、国特別史跡の尖石遺跡です。
茅野市尖石縄文考古館には、縄文土器や石器など2000点余りの遺物を展示。なかでも、いずれも国宝の「縄文のビーナス」「仮面の女神」の二体の土偶は、大英博物館でも展覧され、世界的にも注目を集める歴史遺産なのです。館内では、粘土を使った土器や土笛づくりも体験できます。

諏訪大社は、諏訪湖をはさんで南に上社、北に下社が対峙する。7年に1度行われる御柱祭は、神の依り代となる柱を建立する天下の奇祭。写真は下社秋宮

中世以降は軍神として名将たちが崇拝した諏訪大社。写真は下社春宮

甲州街道と中山道が合流する下諏訪宿。かつての本陣岩波家も見学できます

縄文中期の尖石遺跡。隣接の与助尾根遺跡を併せて古代史跡公園として整備

湖畔をめぐって、アートと湯のまちを探訪する

諏訪盆地の真ん中に位置する諏訪湖は、長野県最大の湖。白い可憐な花を咲かせるかりんの並木に彩られ、散策やジョギング、また湖畔公園で憩いのひとときを過ごしたり、ヨットやウィンドサーフィンといったアクティビティに興じる人もいて、楽しみ方も人それぞれです。
諏訪湖周辺は、アートのまちでもあります。湖畔を囲むように絵画やガラス工芸、陶磁器などさまざまなジャンルの作品を収蔵する美術館が点在。カフェを併設するところもあり、湖に沈む夕日を眺めながら過ごすティータイムも素敵です。
湖畔沿いに、近代的な建物や旅館が見えてきたら、そこは上諏訪温泉。さすが、いで湯の郷と感心してしまうのが、JR上諏訪駅や湖畔公園、諏訪市博物館や諏訪大社上社のそばにも足湯があること。ちょっと散策に疲れたときに、じんわりぽかぽかの天然温泉が、身体の芯から癒してくれます。
清水町という地籍があるくらい、諏訪湖周辺はきれいな水が湧くところ。国道20号線沿いには、わずか300mの区間に5軒の造り酒屋があり、試飲もできます。蔵人の話を耳に、呑み比べを楽しむのも一興です。

天気が良い日は諏訪湖周辺から富士山を望むこともできます。写真は高ボッチ高原(塩尻市)からの眺め

諏訪湖畔をまわるとアートめぐりや温泉めぐり、酒蔵めぐりを楽しめます

8月15日の諏訪湖祭湖上花火大会のほか、夏の夜は花火が諏訪湖を彩ります

上諏訪温泉、下諏訪温泉などの温泉街から秘湯の唐沢鉱泉までさまざま

感動ときめきの世界が広がる天空の花の里で、幻の花に出合う

諏訪湖の周りをぐるりと囲むのは、八ヶ岳連峰や霧ヶ峰高原、南アルプス山系など緑豊かなフィールドです。さわやかな風や空の広がりを感じながら、天空の別世界を駆け抜けましょう。
茅野市街からビーナスラインを走り、車山高原から霧ヶ峰高原へ。ゆるやかな起伏が続く草原地帯は、日本グライダー発祥の地。夏には、レンゲツツジやニッコウキスゲなど、色とりどりの高山植物がじゅうたんにように染め上げます。
八ヶ岳の西麓にある広大な富士見高原は、花の宝庫。季節にはスズランや野生ランの王者といわれる釡無ホテイアツモリソウが群生し、花畑をたどりながら絶景トレッキングが楽しめます。スキー場にかかるゴンドラリフトを利用して運行される雲海ゴンドラやナイトゴンドラは、雲海や満天の星々を眺められると好評です。

緩やかな起伏が広がる霧ヶ峰高原。7月中旬には、短い夏を謳歌するようにニッコウキスゲが黄色のじゅうたんを広げます

ビーナスラインは雲上を車山高原や霧ヶ峰高原、最高峰の美ヶ原まで結びます

霧ヶ峰高原の北西、国の天然記念物の八島ヶ原湿原。ハイキングコースも整備

年間楽しめる富士見高原。入笠山山頂からは、360度のパノラマが広がります

諏訪エリアの主なスポット