With コロナ時代の旅
旅行者が気を付けるべき感染症対策のポイント


心も体もリフレッシュすることができる旅行。Withコロナの時代、楽しむだけでなく安全・安心して旅行をするために、旅行者自らが積極的に感染症対策を講じることが大切です。信州大学医学部附属病院・感染制御室の金井信一郎先生に、旅行者が気を付けるべき点を“旅マエ”“旅ナカ”“旅アト”に分けて教えていただきました。
人との距離・マスクの着用・手洗い
感染防止の3つの基本をおさらい

さらに、いわゆる3密(密閉空間、密集場所、密接場面)の状態は感染リスクが高くなるため、「密」を避ける行動も引き続き意識していくことが大切です。
感染防止の3つの基本
人と人との距離をあける | ・できるだけ2m(最低1m)あける ・真正面を避けておしゃべりをする |
マスク着用と咳エチケット | ・人混みではマスク着用と咳エチケットの徹底を ・周りに人がいたらマスクを着用 |
手洗い・手指消毒 | ・手洗いは30秒かけて、ハンドソープと水で丁寧に洗う ・消毒用アルコールの利用も効果的 |
※参考:「信州版 新たな旅のすゝめ」
旅マエ(=旅行前)の注意点
自分の行動を記録し、体調に異変がある時は中止する

旅ナカ(=旅行中)の注意点
手をきれいにする、顔をさわらない

施設に入る時にする消毒は、自分の手についているウイルスを除去する意味があります。つまり、自分についているウイルスによって他の人を感染させないようにするということです。
一方、施設を出る際にする消毒は施設内で自分の手に付いたウイルスを除去する意味があります。自分が感染しないために行う消毒です。
入る時にする消毒、出る時にする消毒、行為は同じでも意味合いが違います。

これからの旅行でスキーやスノーボードを楽しむ方も多いと思います。スキーやスノーボードは屋外で行うものなのでコロナ禍でも比較的安心して楽しめるコンテンツといえます。ただし、食事の際には同様に注意してください。ゲレンデのレストラン等を利用する場合は混雑した時間を避けるなどの工夫も良いと思います。

旅アト(=旅行後)の注意点
健康チェックは引き続き継続しよう
まとめ
・感染防止の3つの基本を徹底しよう
・体調管理をしっかりと。不安がある場合は旅行を中止する勇気も大切
・旅行中の行動歴は場所+時間をセットに記録
・食事中は高リスク。おしゃべりはほどほどに
・事業者の感染症対策に協力し、旅行者自ら積極的に対策を
・長野県が作成する「信州版 新たな旅のすゝめ」をよく読んで旅行をしよう
お話を聞いた人
金井信一郎(かない・しんいちろう)氏
信州大学医学部附属病院感染制御室副室長。信州大学医学部卒業後、信州大学医学部附属病院臨床検査部を経て、現職。長野県の新型コロナウイルス感染症専門家懇談会の構成員やクラスター対策班統括アドバイザーなどを務める。「信州より感染症からみんなを守りたい」をモットーに、大学病院の感染症専門医として感染症診療、感染症対策のコンサルテーション、職員の教育・啓発などに力を注ぐ。感染症対策関連の著書多数。

関連記事

withコロナの時代、長野県観光最前線に行ってきた。