エリアガイド戸隠

戸隠

峻険な戸隠山連峰の麓に広がる戸隠エリア。
天の岩戸開きの神事に登場する神々を祀る「戸隠神社」をはじめ、
さまざまな歴史を体感する旅に出かけましょう。

戸隠連峰の麓に広がる四季折々の自然

長野市の観光スポットとしても人気が高い戸隠エリア。長野市北西部に位置し、長野駅からは特急バスで約1時間、車で30~40分で行くことができます。一帯は妙高戸隠連山国立公園に指定され、四季折々の豊かな自然を観ることができます。戸隠山や九頭龍山、高妻山、西岳などの山々からなる「戸隠連峰」は登山客が多く訪れ、レベルに応じた山歩きが楽しめます。また戸隠連峰をまるで鏡のように美しく映し出す「鏡池」は撮影スポットとしても人気で、紅葉シーズンは早朝から多くの撮影者でにぎわいます。
もう少し静かな雰囲気で森林浴を楽しみたい人は「小鳥ヶ池」や「みどりヶ池」、遊歩道が整備されているので軽装で散策できる「戸隠森林植物園」は、例年5月に見頃を迎える水芭蕉が約50万株群生しています。ほかにも山麓に広がる「戸隠牧場」にはキャンプ場やコテージをはじめ、ヤギやウサギと触れ合える「ふれあい動物園」や乗馬体験などもできるので、家族連れにも喜ばれています。
戸隠エリアには、ダイナミックな自然を満喫できるさまざまな楽しみが用意されています。

「戸隠森林植物園」とつながっている「鏡池」は、四季折々の戸隠の自然を観賞できます

歴史とともに変化した戸隠神社

奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社の五社からなる「戸隠神社」。そのはじまりは神世まで遡ります。天照大神が弟の素戔嗚の非行に怒って天の岩屋に閉じこもってしまい、世の中は真っ暗になって混乱を極めました。ほかの神様たちは岩屋の前で踊ったり歌ったりする方策を試みたところ、何をしているのかと覗き出し、天手力雄命がすかさず岩戸を開けました。こうして再び世の中は明るさを取り戻し、天手力雄命はまた何かの拍子に岩屋にこもらないように岩戸を下界にぶん投げてできたのが、戸隠山だと語り伝えられています。戸隠神社では、この「天の岩戸開きの神事」に登場する神々を祀っています。戸隠山の山岳信仰の拠点として発展していき、明治以降は政府が出した神仏分離令や修験宗廃止令などによって寺から神社に変わり、現在に至ります。
それぞれ戸隠の静かで深い森に抱かれるようにありますが、なかでも奥社に続く約2kmの参道には、約500mにわたって樹齢400年ものスギが300本ほど立ち並びます。まっすぐに伸びた巨木の数々におどろくこと間違いなしです!

天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)を御祭神とする戸隠神社中社

戸隠そばと竹細工

「戸隠そば」のはじまりは、戸隠山への山岳信仰の際に修行僧たちがそばの実をすりつぶしてお湯で溶いて食べたのが広まったといわれています。時を経て江戸時代に、現在のようなそば切りが伝えられています。
そばの盛り方は、水を切らないまま麺を5束程度に分けた「ボッチ盛り」にするのが特徴です。この時に使うザルは、曲げや水に強く、細工に適した戸隠産の根曲がり竹を用いています。正式名はチシマザサですが、細長く、根元付近が曲がっていることから「根曲がり竹」と呼ばれるようになりました。今もなお地元の職人が手作業で作り続ける竹細工製品は使いやすく、丈夫だと人気です。
また新そばの時期には、収穫した新そばを神様に献納する「戸隠そば祭り献納祭」が行われます。毎年香り豊かな新そばを求めて、開店前から多くの観光客が並ぶほどにぎわいます。地域には多くのそば屋があり、麺の太さやつゆの味わい、器の選び方、建物などさまざまなこだわりが感じられます。食べ比べてお気に入りの店を見つけてみませんか。

ボッチ盛りの数は、戸隠神社が五社あることに由来しているともいわれています

戸隠流忍者や戸隠の古道

戸隠は「忍者の里」としても知られ、戦国時代に活躍した戸隠流忍者をテーマにしたスポットが点在しています。たとえば、忍者の衣装に着替えてアスレチックや手裏剣、吹き矢などを楽しむ「忍者の里チビっ子忍者村」。子どもでも安心して楽しめるアトラクションが多いので家族連れに人気です。忍者の歴史なども学びたい人には、戸隠流の解説や忍者道具約500点を展示している資料館や本格的なからくり屋敷、戸隠の歴史について学べる「戸隠民俗館・戸隠流忍法資料館 忍者からくり屋敷」などもあります(忍者村とからくり屋敷は冬季休業)。
ほかにも一の鳥居苑地から戸隠神社奥社までつづく「戸隠古道」は、古くは戸隠修験や神社参拝に使われていた道です。片道約10kmあるコースは手つかずの自然が残り、森林浴を楽しむことができます。古道上には約30箇所、彫印された石柱があります。専用の拓本集印帳に拓本を集めながらハイキングやトレッキングをするのもおすすめです。
雄大な戸隠連峰の麓に根付いた歴史や伝統、名所の数々は、これからもたくさんの人を惹きつけていくことでしょう。

「チビっ子忍者村」で綱渡りの術のアトラクションを体験する子ども