スマホで便利に!おトクに!楽しく♪「旅する北信濃」と巡る1泊2日の小旅行
7年に一度の御開帳で注目を集める善光寺周辺には、歴史や文化を感じる体験やおいしいものがたくさんあります。6月30日までの期間、JR東日本が提供しているサービス「旅する北信濃」を使って、長野市、小布施町、志賀高原をめぐる1泊2日の取材の旅に行ってきました!
更新日:2022/05/10

スマホがあなたのコンシェルジュ!「旅する北信濃」って?
スマホひとつで気軽に地域をめぐる「旅する北信濃」。交通や観光、飲食、買い物に使える電子チケットがスマホで購入・利用できるほか、スタンプラリーでプレゼント(一部抽選)が当たる特典などが用意されています。
利用するには、サイトへの登録(無料)とクレジットカードまたはモバイルSuicaの、決済ツールの用意が必要です。サイト内で、お気に入りスポットをマークしたり、旅程が組めたりするので、出かける前に家で登録を済ませておきましょう。
今回利用する交通チケットは、長野駅から善光寺エリアまでのバスが1日乗り放題になる「善光寺表参道一日周遊きっぷ」と、志賀高原や小布施エリアにアクセスしやすい「ながでん鉄道・バス1DAY 2DAYフリーきっぷ」。一度購入すれば、乗車時にスマホ画面を提示するだけでOK、という手軽さも嬉しいところです。小布施に行くのに便利でおトクな「長野・小布施フリーきっぷ」など、旅する北信濃限定チケットも出ているので、行き先に合わせて検討してみてください。
*掲載画像について
撮影時のみマスクを外して撮影を実施しています。
御開帳で賑わう善光寺は、事前決済でスムーズな参拝を
長野駅に設置されたスタンプラリーのQRコードを読み取って、まずは大本命、国宝の善光寺を目指します。
開催中の御開帳は、絶対秘仏の御本尊の御身代わりとして鎌倉時代に造られた「前立本尊」を本堂に迎える盛儀。「善の綱」で前立本尊の御手と結ばれた「回向柱(えこうばしら)」に触れてお参りをします。
また善光寺には、重要文化財に指定された山門や経蔵、登録有形文化財の仁王門、暗闇を進んで御本尊の真下を通る「お戒壇巡り」など、見どころがたくさんあります。本堂の内陣参拝やお戒壇巡り、御朱印の引換は、電子チケットでスムーズに済ませることができました。
駅と街をつなぐ「エキトマチケット」でグルメを堪能
「旅する北信濃」では、1枚500円で、飲食やお土産に使える「エキトマチケット」を販売しています。旅の楽しみといえばおいしいもの。長野駅から善光寺までの間には、チケットに合わせて旅する北信濃限定のセットメニューを提供している飲食店が点在しています。
信州を代表する「おやき」は、店ごとに食感や具材が違い、食べ歩きや食べ比べもおすすめの郷土食です。今回は「旅する北信濃おやきセット」のある溝口餅店を訪ねました。
もちっとした歯応えが特徴のおやきは、「野沢菜」「ナス」「野菜ミックス」「あんこ」の4種類。
500円 のエキトマチケット1枚で、おやき2つと120円までの餅菓子2つを選ぶことができます。
優しい甘さがふわっと広がる餅菓子たち。草餅は長野県産のうるち米を工房内の石臼で挽いて、豆鉄砲は長野県産のもち米をせいろで蒸して、いずれも杵でついてつくるのが店のこだわりです。
新潟出身の社長の味という「きんぴら団子」や「しょうゆおこわ」、あんずのシロップ漬けが丸ごと一つ入った「あんず大福」などもおすすめです。
【店舗情報】
住所:長野県長野市長野695
電話:026-232-2086
営業時間:8:00-17:00
定休日:火曜日
もうひとつ食べておきたいのが、信州の蕎麦。門前のお店を散策しながら、お昼ご飯は問御所にある「やま茶屋」を目指します。
70年ほど続く老舗で、信州サーモンや黄金シャモ、信州牛など地元素材にこだわった料理が魅力です。春は、店主が自ら山に入って採るという旬の山菜がメインのひとつ。
細身でスルッと食べやすい、風味豊かな蕎麦と合わせていただきます。
山菜は、ふきやノビルなど馴染みのあるものから、珍しいカラスノエンドウやつくし、スイバ、ニワトコなど。※山菜は季節によって異なります。
種類が豊富でお腹も心もホッと満足。どれも春らしいほろ苦さを感じつつ、癖は少なく食べやすいものばかりでした。
【店舗情報】
住所:長野県長野市問御所1315
電話:026-233-3900
営業時間:
11:30-14:00(L.O. 13:30)
17:30-22:00(L.O. 21:00)
日曜祭日のみ -21:00(L.O. 20:00)
定休日:不定休
お会計は、エキトマチケットの電子決済を利用します。6桁のコードを入力して提示するだけの楽々操作ですが、スマホの電池残量には少しだけ注意が必要です。
歴史息づく栗のまち・小布施でサイクリング
お腹もいっぱいになったところで、今度は長野電鉄に乗って小布施町を目指します。やま茶屋からは権堂商店街のアーケードを抜けて徒歩6分ほどの「権堂駅」を目指すのがおすすめです。
小布施駅までは乗り換えなしの30分ほど。レンタサイクルは駅前の3店舗(それぞれレンタルできる時間が異なります。)、いずれもエキトマチケットを使って500円で自転車のレンタルができます。借りるには身分証明が必要なので注意が必要です。
【エキトマチケットがご利用いただけるレンタサイクル施設】
・小布施総合案内所
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施1497-2
小布施駅舎内
電話:026-214-6300
営業時間:9:00-15:30
(レンタサイクル返却は17:00まで)
定休日:年末年始
・小布施町営森の駐車場
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施157−3
電話:026-247-6572
営業時間:9:00-16:30
12月~3月は営業なし
・小布施町営松村駐車場
住所:長野県上高井郡小布施町大字中松36
電話:026-247-5168
営業時間:9:00-16:30
12月~3月は営業なし
小布施町は、江戸時代の浮世絵師「葛飾北斎」が最晩年を過ごした地です。駅から自転車で14分ほどの場所にある「岩松院」では、北斎が89歳のときに描いた傑作「八方睨み鳳凰図」を見ることができます。
天井を優雅に舞うかのような鳳凰は、畳21枚分の大きさ。さまざまな顔料を溶いて作られた絵の具は、170年経った今も鮮やかで、一度も塗り直されていないというから驚きです。

また境内では、福島正則の遺品の一部が展示されている他、小林一茶の句「やせ蛙 負けるな一茶 是にあり」の舞台になった蛙合戦の池などを見ることができます。岩松院ならではの、鳳凰の柄が入った御朱印もぜひ。
【基本情報】
住所:長野県上高井郡小布施町雁田
電話:026-247-5504
拝観受付時間:9:00-16:30(4月~10月)
休館日:不定休
もうひとつ、小布施町といえば有名なのが「栗」を使ったお菓子です。風土が栗の栽培に適していて、江戸時代には藩から幕府への献上品になっていたといいます。
今回訪れた桜井甘精堂は、小布施の栗を使って1番最初に落雁をつくり始めた老舗栗菓子店です。1808年の創業以来、栗ようかんや栗かの子など、さまざまな商品を展開しています。
アンティークが揃う欧州調の店内は、クラシック音楽が流れる落ち着いた雰囲気。世界各地の紅茶が20種ほど揃い、季節ごとの珍しい紅茶も楽しめます。エキトマチケットの対象になっているのは、6月末まで食べられる「モンブランプレート」(「こゆるぎ紅茶」という国産紅茶付きのセット)です。
季節の果物とカスタードソース、さらに別添えのピスタチオソースで味変が楽しめる特別仕様。盛り付けやカップも素敵で、優雅な気分に浸れます。
【店舗情報】
住所:長野県上高井郡小布施町小布施784
電話:026-247-5848
営業時間:10:00-18:00(L.O.17:30)
定休日:水曜日
標高2307m!残雪が美しい春の志賀高原で絶景と食を堪能
2日目は、長野電鉄の最終駅「湯田中」をスタートし、バスで志賀高原の横手山山頂にあるクランペットカフェを目指します。
「のぞき」のバス停から先、山頂までは、歩く歩道のスカイレーターとリフトを乗り継ぎます。
日本一高い場所にあるテラスは、運がいいと富士山まで望める最高のロケーション。遠くに木曽駒ケ岳、乗鞍岳、北アルプスや白馬、新潟県の妙高山などが連なり、眼下には雲海が広がるそうです。まだまだ風が冷たいので、温度調節できる上着があるといいかもしれません。
テラス併設のクランペットカフェは、その名の通りクランペットというイギリスの軽食パンが食べられる、日本初の専門店です。
カリッもちっとした食感で、食事にもデザートにもなる優れもの。カフェでは、オリジナルのパフェにもクランペットを使い、楽しみ方の提案をしています(リンゴジャムのクリームチーズキャラメルクランペットはコーヒーとセット)。
エキトマチケットの対象になるのは、クランペット2種類とスペシャルカレーライス。それぞれアルコール以外のドリンクとセットになります。
コーヒー豆は、東京の三軒茶屋にあるOBSCURCOFFEE ROASTERSに依頼して焙煎するオリジナルブレンド、紅茶はスイスの高級紅茶でSIROCCOを使っています。
これからグリーンシーズンに向けては、絶景をひとりじめできるプライベートテラスを整備中。富士山がばっちり見える方角なので、タイミングを狙って利用したいところです。
【基本情報】
クランペットカフェ
住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏
電話:0269-38-0770
営業時間: 9:00~15:30
定休日:不定休
横手山満天ビューテラス
住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏
電話:0269-34-2600
営業時間:9:00頃~15:00頃
定休日:不定休
ワクワクする出会いと、ほっとする懐かしさをまとう長野県・北信濃。チケットをきっかけに、新しい場所に立ち寄ったり、普段とは違う食を楽しんだり、歴史や文化、人の思いに触れたりと、たっぷりリフレッシュする2日間でした。
御開帳に合わせて6月30日まで使える「旅する北信濃」、おトクがいっぱいの電子チケットやエキトマチケットで、まだまだ知らない長野の魅力を探しに出かけましょう!
旅する北信濃公式サイト
☞ http://lp.maas-portal.com/tabisuru-kitashinano
撮影:荒井康太 取材・文:間藤まりの 構成:宮下義弘(フィールドデザイン)
*長野県へご旅行される際は、旅行前2週間は感染リスクの高い行動を控え、かつ発熱・風邪症状がある、または、10日以内に症状があった場合には、ご旅行を控えるなど、信州版「新たな旅のすゝめ」に沿った対応をお願いします。