季節に合わせた田舎暮らし
1泊2日滞在型のふるさと体験

その時期ならではの素材を活かして一緒に料理を作り、食卓を囲んで語らう。
八ヶ岳山麓の自然の恵みに感謝しながら生きる人たちの暮らしを体験します。

地域のお宅で田舎暮らしを体験

八ヶ岳のふもとの茅野市で、季節に合わせた田舎暮らしを体験できる1泊2日の「いなかホームステイ」に行ってきました。「ちの旅案内人」の手配で、世良田あゆみさんのお宅にお邪魔しました。

時刻は午後4時。世良田さんの自宅に到着です。

今回迎えてくださった世良田あゆみさん

以前ペンションをやっていたという世良田さん。ご自宅にも、来た方と一緒にごはんをつくれるよう大きなキッチンと、お客様用の寝室があります。「たてしなキッチンハウス」という屋号もついています。

冬の手仕事「凍み大根作り」を体験する

今回は冬の手仕事、「凍み大根作り」を体験しました。標高が高い茅野では、冬は氷点下になる日が多く、よく晴れて乾燥しているので、寒天などの「凍み(フリーズドライ)」を生かしたものが多く作られています。凍み大根もそのひとつです。

 

この「いなかホームステイ」では、季節によって体験内容が変わるそうです。春から秋にかけて、農作物が豊富になる時期は、世良田さんが日々行っている農作業や、収穫したばかりの野菜を使った料理を体験できます。

完成している凍み大根

輪切りにして作られたもの

家の前に畑があり、季節ごとに色々な野菜を収穫できます

凍み大根の作り方は人によって違うそうです。世良田さん流の作り方を見てみましょう。
まずはピーラーで皮をむいた大根を輪切りにして、お米のとぎ汁に入れてしばらく煮ます。薪ストーブの上で煮るのも田舎のお家ならでは。

大根の皮をむいて

輪切りにします

薪ストーブの上で煮ます

しばらく煮て大根がやわらかくなったら、菜箸で穴をあけ、指で曲げてやわらかくしておいた藁を通してくくります。くくるのは意外と難しく、わたしたちは初心者なので、やや少なめに3個ずつにしました。干すときに大根同士が接してしまうと凍ったときにくっついてしまうので、割りばしで隙間を作ります。

煮て柔らかくなった大根は、水分を含んでとてもきれい

作業用の長い藁を指でもんで柔らかくします

藁を大根に通して

結びます

できました!

準備ができたらベランダに干しにいきます。夜中に凍って、昼間に溶けてを繰り返し、水分が抜けていっていわゆる「フリーズドライ」になっていきます。日差しが入り、風通しのよいところがよいということで軒下やベランダに干す方が多いとのことです。 おおよそ2週間~1カ月で、からからに乾いた凍み大根ができあがるそうです。

干したところ

ベランダからの風景

夕方の景色

「凍み」の素材で料理作り

今度は、できあがった凍み大根を使った料理を作ります。世良田さんがあらかじめ水に漬けて、やわらかくしてくれていました。

水に戻して使います

甘辛煮用に小さめに切っているところ

牛肉と一緒に炒めます

今回つくったのは、2種類の味。
ひとつめは、牛肉と一緒に甘辛く煮たもの。
もうひとつは、ちくわ、にんじん、ごぼうと一緒にあっさりめの味に煮たもの。

凍み大根と牛肉の甘辛煮

それから、「天寄せ(てんよせ)」とよばれる、寒天を使った郷土料理もつくりました。こちらもあらかじめ水で戻しておいた棒寒天をつかいます。天寄せにはさまざまな具を入れるそうですが、今回の具はいちご。半分に切ったいちごを寒天と一緒に煮てしまいます。

水に戻した棒寒天。茅野の特産品です

細かくちぎった寒天をいちごや砂糖と一緒に煮ました

数時間待って固まったら天寄せの完成です

食卓を囲み、ゆったりしたひととき

料理ができたらすっかり夜。夕飯の時間になりました。

たくさんのおかずが並ぶ夕食

手作りのベーコンが散らしてあるサラダ。かかっているドレッシングは家の畑で取れたバジルを使ってつくったバジルソース。
とっても大きい豆は「花豆」といって、お庭の畑で獲れたもの。
どれもおいしくて目をみはります。「全部ペンションをやっていた延長なの」と世良田さん。なるほどと感心します。

 

凍み大根の煮ものも、おいしくできあがりました。
甘辛煮のほうは、ごはんが進みそうな味。味が染みているけど、形はしっかり残っていて、生の大根を煮込んだのとは違う独特の食感です。ごぼうやにんじんと煮込んだほうはやさしい味わい。

 

お腹もいっぱいになったところで、お風呂は温泉に行きました。このあたりには温泉がいくつもあります。露天風呂があっておすすめということで今回は「河童の湯」に行きました。お風呂から見上げると、ちょうど月が真上にきていて綺麗でした。

 

温泉から戻ると持参したお酒とつまみで、世良田さんと晩酌の時間。
このまま泊まるので、時間を気にせず、ゆったりとおしゃべりができます。

 

料理だけなくいろいろなことに興味がある世良田さん。
例えば、押し花も得意で、たくさん重ねて絵のようになった素敵な作品が部屋にありました。

 

「何かを教えてもらえるチャンスに巡りあったら、とにかくすぐに行動するの」と世良田さん。
また今度と言っているとやらないまま時間が経っていってしまいますものね。
そうやってどんどんできることが増えていくんだな。

 

夜も更けて就寝。居心地のよいお部屋でした。

 

宿泊した部屋。壁には世良田さんがつくった押し花も飾られています

部屋の外は暗くて静か。かすかに残る夕日がきれいです。町の灯りから離れたこの暗さも、田舎ならでは

寒いけどすがすがしい朝の散歩

翌朝7時半。どきどきしながら、ベランダの凍み大根の様子を見に行きます。
おお!凍っていました。水がしたたる形のまま凍っています。きれい。

凍った大根

いいお天気なので、みんなで朝の散歩へ。
広々としていて気持ちがいいです。
あちこちに用水路があり、透き通った水が流れています。

朝の光を浴びながらの散歩
草がきれいに凍っていました

達人に教わって薪割りを体験!

歩いていると、世良田さんのお知り合いに会いました。みんなから「ボブさん」とよばれている、このあたりでは有名人なのだとか。

ボブさん

ボブさんは育てた野菜をレストランに卸したり、割った薪を売っているそうです。今日は、伐採したリンゴの木の整理をしていました。

きれいに積まれた薪。これがいくつもあります

自分でいろいろ工夫している人の話は面白い

きれいに積まれた薪がいくつもあります。ボブさんは薪割りの達人で、これだけの薪を斧ひとつで割っているそうです。
割っているところを見せてもらいました。大きな幹がサクサク割れていきます。

ボブさんの薪割り姿

教えてもらってやってみましたが、なかなか割れません。その分割れたときはうれしいですね。手ごたえがあります。

わたしも薪割りにチャレンジ

なかなか割れません

なんとか割れました!

薪ストーブの火に癒やされる!

ボブさんにお礼を言って、お散歩から帰ってきたら朝食の用意。 でもその前に部屋を暖めましょう。
部屋の暖房は素敵な薪ストーブ!着火を体験させてもらいました。

 

小枝を重ねたあと、杉の葉を入れます。これが焚き付けになります。マッチで杉の葉に火をうつしました。火が揺れている姿は、見ていて飽きません。

薪ストーブ

マッチで火をつけます

焚きつけの杉の葉に点火

火がついてきたら、薪を追加していきます

朝ごはんもたっぷり。世良田さんの料理の腕が光ります。
パンやオムレツにかけたケチャップ、ヨーグルトも手作り。私たちはりんごを切ったり、盛り付けを一緒にやりました。

なごりおしいお別れの時間

ひといきついたらもう10時。 記念写真を撮って、チェックアウトです。

チェックアウト前の記念写真

ちょっとなごりおしい気持ち。
1日目の夜に写真で見せていただいた緑豊かな季節を思い浮かべて、また来ようと思いました。
東京から特急電車で約2時間、高速バスで約2時間半の茅野。ちょっとした週末の二連休でも来られますね。
季節ごとにちょくちょく遊びに来られそうです。

写真:五味貴志

更新日:2020/03/05

ツアー参加者の感想

いつもの自分の暮らしとは全然違って新鮮でした。いきなり自分の生活を大きく変えるのは大変だけど、ときどき遊びに来てリフレッシュしたり、いいなと思ったものをちょっとずつ取り入れていったらもっと楽しく暮らしていけそうだなと思いました。

いなかホームステイ

開催時期 通年 ※時期によって内容が異なります
時間 1泊2日 集合時間、解散時間は相談に応じます(例:16:00集合 翌日10:00解散)
予約 一般社団法人 ちの観光まちづくり推進機構
料金 1泊2日:10,000円(税抜)※4歳未満は無料(5歳以上は同料金)/※1名の場合は別料金にて受入れ可能 日帰り4時間:3500円(税抜)の体験もあります
TEL 0266-73-8550

 

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