飯山駅発着「BACK TO THE FURUSATO」
唱歌「ふるさと」に歌われる里山を
巡るサイクリングツアー

北信濃エリア 飯山市

唱歌「ふるさと」のゆかりの地で、日常の風景と地域の人にふれるエコフレンドリーなサイクリングツアーに参加しよう!

長野県最北部に位置する飯山市。唱歌「ふるさと」や「朧月夜」などにも歌い継がれてきた自然豊かな山並みや昔ながらの田園風景が広がる美しいエリアです。2015年には北陸新幹線の金沢延伸に伴い飯山駅が誕生し、東京駅から約100分、金沢駅からは約75分と、アクセスがぐっと便利になりました。そんな飯山駅を拠点に、自転車に乗って田舎の暮らしと地元の人との出会いを楽しむのが、ガイド付きの半日ツアー「BACK TO THE FURUSATO(BTF) サイクリングツアー」です。

自転車の選択肢いろいろ
アウトドアギアのレンタルも

ツアーの起点となるのが、飯山駅と直結している「信越自然郷(しんえつしぜんきょう)アクティビティセンター」。JR飯山駅から半径20km圏域の「信越自然郷」をフィールドにしたアウトドア専門のインフォメーションセンターです。ツアーデスクとして、トレッキングやカヌー、ラフティングといったさまざまなアクティビティツアーの紹介や手配をしており、なかでもサイクリングツアーは、経験値や体力、年齢に合わせ、安全で快適なサイクリングをサポートしてくれます。
また、センター内ではアウトドアギアやグッズのレンタル・販売も行っているので、新幹線で飯山駅に到着したら、手ぶらですぐにアクティビティを楽しむことができるのも魅力です。

「信越自然郷アクティビティセンター」

レンタルギアの種類が充実しているのも、このセンターの特徴です。自転車は、街乗り用のシティサイクルはもちろん、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク、ファットバイクといったスポーツバイクもあり、なんと、クロスバイクとマウンテンバイクは電動アシスト付きのE-BIKEも。また、マウンテンバイクとファットバイクには子ども用もあります。このほか、二人乗り用のタンデム自転車や折畳み自転車もあるので、用途に応じた幅広い利用が可能。ヘルメットもレンタサイクル利用者は無料で借りられます。

手ぶらで来てもその場で、サイクリングに必要なギアや
バラエティに富んだバイクをレンタルできます

日常と地域の人にふれられ、
英語対応も可

では「BACK TO THE FURUSATO サイクリングツアー」の概要をご紹介。約2.5時間のツアーは、全長15kmほどのアップダウンのないコースをローカルガイドとともに自転車でゆっくり巡り、日々の風景や地域の人に会いにいく観光ツアーです。2~8名の催行で、予約受付は2日前まで。自転車のレンタル料もツアー代金に含まれています。 ツアーでおすすめしている自転車は、クロスバイクかマウンテンバイク。どちらも一般的な自転車に乗り慣れていれば、簡単に乗ることができます。走り始める前にサイズ調整やレクチャーも行うので、これを機にスポーツバイクやE-BIKEデビューをしてみませんか。

近年、信越自然郷は温泉につかるニホンザルで知られる志賀高原のスノーモンキーや、温泉&スキー観光で人気を集める野沢温泉村など、欧米豪を中心とした外国人旅行者からの人気を集めていることから、英語ガイドの対応も実施。日本の田舎や歴史に興味をもつ旅行者が信越自然郷の文化を学べるインバウンド・ツーリズムとしても楽しめます。

ちなみに、気になる「BACK TO THE FURUSATO」の名称ですが、大ヒットを記録した映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the Future)』をもじったものだとか。「新幹線という名のデロリアン(タイムマシン)に100分ほど乗ると、東京に比べて30年前の風景が広がるふるさとにたどり着ける」というコンセプトがツアー名の由来です。

 

いざ「BACK TO THE FURUSATO」の自転車旅へ!

四季折々の風景と
地域の伝統を堪能

ツアーのスタート・ゴールは飯山駅。駅から出てすぐの千曲川にかかる綱切橋を渡り、隣村の木島平村方面へと続く田園風景を走ります。田んぼの脇に用水路が流れる、車の往来が少ない平坦なコースです。5~6月にかけては田植えの様子、秋には稲刈りの風景を眺めつつ走ることができます。

木島平方面へ。映画のワンシーンのような田園風景が広がっています

約3.5kmで「道の駅FARMUS木島平」に到着。トマト加工工場だったデルモンテ木島平工場の跡地を活用したスタイリッシュな建物で、2018年にリニューアルオープンしました。農産物直売所に立ち寄って、休憩がてら、ローカルガイドから季節の野菜の話を聞いたり、購入したり。時にはガイドの知り合いの農家さんが野菜をくれることもあるのだとか。

2015年グッドデザイン賞にも選ばれた
「道の駅FARMUS木島平」

その後、再び千曲川を渡って飯山市街地に戻り、飯山城址公園へ。公園までは一部上り坂ですが、スポーツバイクやE-BIKEなら上りやすいですし、たとえ自転車を押して歩いてもさほど時間はかかりません。
飯山城は、築城年は不明ながら上杉謙信が信濃侵攻の戦略拠点として改修した城で、現在は復元された城門や土塁、石垣などに当時をしのぶことができます。
また、飯山城址公園は飯山を代表する桜の名所としても知られ、春は約400本のソメイヨシノやオオヤマザクラがいっせいに咲き誇ります。例年、4月中旬~下旬にかけては飯山城址さくらまつりも開催。期間中は提灯の灯りとともに夜桜も楽しめます。

飯山を代表する名所「飯山城址公園」の春

そして、飯山市の春といえば、外せないのが菜の花。例年4月下旬~5月中旬には菜の花公園をはじめ市内のあちこちが黄色い花で彩られ、千曲川沿いにも菜の花が咲きそろいます。

春の訪れを告げる菜の花の絨毯

飯山城址公園から、市内中心部、300mほどの「雁木(がんぎ)」が続く通りへ。「雁木」とは、冬場に歩行者を雪から守る、昔ながらの雪よけの屋根のこと。通り沿いは11軒もの仏壇店が軒を連ねていることから、通称「仏壇通り」ともよばれ、全体で年間約1000本もの仏壇が生産されています。ひとつの通りにこれだけの職人と仏壇店が集まっていることは全国的に珍しいのだとか。そんな商店街で伝統的工芸品に指定されている「飯山仏壇」を見学します。

歴史を感じさせる仏壇通り

また、「仏壇通り」の周辺には20余りの寺社や名所・旧跡があり、文豪・島崎藤村が「雪国の小京都」と称したほど。そんな寺町の散策もあわせて楽しめます。 そして、小さな発見があるのも、このツアーの特徴です。市街地の道路中央に冬期、融雪のために水が吹き出す穴を見つけたり、マンホールの絵柄や消火栓の形に雪国文化を感じたり。地元の人が何気なく過ごす風景のなかに、伝統や暮らしの知恵を見つけることができます。

サイクリングの途中、寺社でひとやすみ

こうして飯山駅に到着したら解散。半日のツアーなので、東京からの日帰りでも、ほかの観光と合わせて十分に楽しめます。

サイクリストも歴史好きも楽しめる「ファットバイクダウンヒルツアー」

観光ツアーの要素が強い「ふるさとサイクリングツアー」と合わせて紹介したいのが、もう少しアドベンチャー体験も楽しみたいサイクリストにおすすめの「斑尾高原 秘密の林道&廃村ファットバイクダウンヒルツアー」。タイヤが太く安定感があることで人気のファットバイクに乗って、約14km、高低差600mのダウンヒルを楽しむツアーです。
車に自転車を積んで斑尾高原のスキー場まで上り、林道を下ってゴールの飯山駅へ。林道は江戸時代に整備された脇街道である旧北国街道で、今は人が住んでいない古民家が点在しているエリアです。ライドを楽しみつつ廃村の集落を訪ね、エリアを熟知したフレンドリーなローカルガイドの案内のもと、かつての山里の歴史文化や暮らしを垣間見ることができます。

自転車に乗り慣れていない人は未舗装のオフロードの下り坂に怖さを感じる場合もありますが、普段から自転車に乗っている人なら問題なく楽しめるはず。またファットバイクはタイヤが滑りにくいためシティサイクルより下りやすく、一方で平地のオンロードになると地面とタイヤの摩擦による抵抗でスピードが出ない分、舗装路はゆっくりと進むことができます。

ローカルガイドが地域の伝統や歴史をご案内します

ツアーの催行は、真夏を除く5月中旬~11月上旬。5~6月の新緑の時期もよいですが、9~10月の紅葉のシーズンは最高です。催行は2人以上で、年齢は13歳から。また、ファットバイクは乗りやすいとはいえ、普段自転車に乗り慣れていないなど不安がある人は注意を。そして、自転車には泥除けが付いていないため、洋服の汚れが気になる方はレインウェアのレンタル(上下セット・1日1000円)も利用できます。 時間は13時までの約4.5時間。お昼にお腹が空きそうならおやつを持っていくことがおすすめで、飲み物の用意も必要ですが、ツアー前に駅に隣接のコンビニエンスストアで購入することもできます。

どちらも、少人数で飯山の景観や風土を感じることができる半日ツアー。新幹線でのアクセスと合わせ、気軽に“日本のふるさと”を楽しめるのが何よりも魅力です。

更新日:2020/10/07

ツアーガイドおススメポイント

飯山駅直結の「信越自然郷アクティビティセンター」が起点なので、新幹線で楽にアクセスができます。また、レンタサイクルの種類が豊富で、乗る前はしっかりレクチャーを受けることもできるので、体力や経験に応じて選べるのも魅力。地元密着型のローカルガイドの案内も面白く、英語ガイドも対応しています。半日のツアーなので、東京や金沢から日帰りができ、旅の計画もフレキシブルに組むことができます。

信越自然郷アクティビティセンター 浅野 慧さん

ツアー参加者の感想

「ふるさとサイクリングツアー」では、田舎の原風景や田んぼのカエルの声が新鮮で、道中に立ち寄った畑では地元のおばちゃんが果物や野菜を持たせてくれて心が温まりました。また、お米の作り方を実際に見ながら聞けたり、田んぼに水が入るシステマチックな仕組みを眺めたりと、普段の暮らしでは知ることができない発見も面白かったです。かつては小中学校に田植え休みや稲刈り休みという休暇があったという文化の違いも興味深く、予想以上に満足度の高いツアーでした。

「秘密の林道&廃村ファットバイクダウンヒルツアー」では、初めてファットバイクに乗り、普段なかなか走る機会がないオフロードを進む体験自体がエキサイティングでした。また、林のなかに木漏れ日が注ぐ風景に癒されましたし、ガイドさんが語ってくれる昔の歴史もとても面白く、ライド+αの楽しさを感じました。

BTF ふるさとサイクリングツアー(半日コース)

開催時期 4月~11月
時間 10:00~12:30 / 13:30~16:00
予約 必要。下のバナーから2日前の18時までにオンライン予約してください
料金 6,000円(ガイド料・レンタサイクル・ヘルメット・保険代込/最少催行人数2人・最大8人まで)

 


斑尾高原 秘密の林道&廃村ファットバイクダウンヒルツアー

開催時期 5月~11月
時間 8:30~13:00
予約 必要。下のバナーから2日前の18時までにオンライン予約してください
料金 7,000円(ガイド料・レンタサイクル・ヘルメット・保険代込/最小催行人数 2名/最大5名まで)

 

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